人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

研修を効果的にする2つのコツ

ユーグレードの安部です。研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

部下に研修へ行かせて、もっと仕事ができるヤツにしたい、と思っている方はいらっしゃいますでしょうか?

私は長年研修の営業をしていて、こんな場面に出くわします。

「ウチの若手社員なんだけど、どうもコミュニケーションが足りてないんだよね。研修で業務で使える(バリバリに話せる)ヤツにしたいんだけどさ・・・」「期間はどれくらいですか?」「予算がないから1日で・・・」

冷静な立場でいらっしゃる読者の皆さんは、そんな無茶な、と思われるかもしれませんが、同様な話を何度も違う方々からお聞きしています。内容がコミュニケーションやスケジュール管理などと変わるだけです。

この話を聞くと内心「キタ――(゚∀゚)――!!」と思ってしまいます。

ただ、そういった場合、二つだけ受講前にしてほしいことがあります。

一つは、受講する部下の方が研修を面倒と思わないようにしてほしいのです。

1日程度といっても、通常は3時間~6時間程度の時間しかありません。最初から研修を面倒と思っていると受講者は講師の話を素直に聞いてくれません。研修の受講を阻害する要因を取り除いた状態にしておいていただきたいのです。仕事に対する懸念や本人のスキル不足に対するネガティブな感情を少なくしてください。

そのためには、研修に臨む日にするべき業務を一緒に把握し、無理がないように他のメンバーや他の時間帯に移動させることです。研修を受講したから残業することになった、他のメンバーから「研修で抜けた分忙しくなって迷惑だ」といった嫌味を言われた、などとならないように十分に配慮してください。

そして、もう一つは、今回の研修に臨む目的を一緒に話し合い、研修後の本人のあるべき姿を明確にさせることです。

それってどういうこと?と思われる方も多いと思います。実は、上司であるあなたの「研修を受講させる目的」が受講者本人である部下の方に明確に伝わっておくことが必要なのです。

例えば報告するタイミングがつかめない部下がいます。ちょうどそこに報告することに関する研修が開催される情報をつかみました。「お前、これに行ってこい」と言うだけではダメなのです。

そうではなくその部下本人に「報告するタイミングがつかめないという課題」があると気づかせ、それを克服するために研修を受講するように勧めるべきです。受講者の普段を全く知らない講師が、たった1日の研修で、受講者本人すら気づいていない課題を解決することは基本的に不可能です。でも、研修受講の目的を上司とともに明確にしている受講者は、研修を有意義なものにするでしょう。

ここが大事です。

そして、この二つ目のコツは更に良い結果を生むことになります。

それは・・・続きはまた明日。

 

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