教科書を読む
ビジネストレーナーの安部です。ユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。
今週は自分のレベルに合わない本を読むことについて、話をしてきました。最終回の今日は、教科書を読む、ということです。教科書と言っても学生時代に使っていた教科書だけではなく、一般的な教養について書かれた本のことも含めます。
先週、私は数学でつまずいたことを書きました。
これが何の役に立つんですか?と聞いた結果 - Ugrade 人材育成の道すがら
なので、今は大人向けの数学の本にチャレンジしたいと考えています。
ですが、いまだにまだ読めていません。優先順位がとても低いので、まだ、積読本より低い身分になっています。。。読めたら、ここでご報告しますね。数年後かもしれませんが・・・
確か、この本をきっかけにして、大人の学び直しの本がたくさん出版されるようになりました。学生時代の積み残しがある方はぜひチャレンジされると良いのではと思っています。
ただ、教科書というのは、本当に退屈な本になっている場合があります。それは、学習指導要領やシラバスというのがあり、それに沿っている本の場合は、本の内容に「流れ」が存在していないからです。
小説の場合には必須に存在しているであろう「流れ」。つまり、ストーリーですね。実は、通常の本にもほとんどに存在しています。
例えば、ビジネス書の場合は、そのほとんどが次のような構成になっています。
- 著者の自己紹介
- 本を書くに至った社会的な背景と課題
- 課題が解決された姿
- それを解決するための考え方
- 考え方を実現するための道具やテクニック
- 道具やテクニックを利用した後の姿
- まとめ
こういった流れがあるから人は書いてある内容を一冊の本で理解することができます。
ビジネス書と違って教科書は、○年生のこの時点では、この段階であるべきなので、この内容をこのレベルまで理解できるように記述する・・・という学習指導要領があるため、流れがある程度無視されています。というより、流れが数年単位(通常、中学は3年、高校も3年)で考えられているということです。
ただ、大人の場合は、すでに学習していることなので、自分が必要とする項目ごとに読めば良いので、最初から通して読まなければ、と思いこまないようにして欲しいと思います。
例えば、孫子の兵法について知りたいと考えます。経営戦略に利用したい、という気持ちから、経営に携わる人はこういった発想があると思います。
そういった場合、
で、漢文を読む必要があるかどうか、です。
大人向けの教科書というのはこういったタイプを私は想定しています。この本の場合は、原文(漢文)を読み、読み下し文を読む。それで理解できる人は、良いとです。ただ、通常の人、ここでは経営戦略に何か活かしたい、と考えているだけの人にとっては、「で、どこが自分にとって必要なのか?」ということになり、読みにくい本となってしまいます。
純粋な気持ちで孫子が読みたい、という人にとっては、この本は最適です。教養を身につけたい、何かの折に「孫子がこう言ってましたよね・・・」って言ってカッコつけたい、というのは誇張があるとしても、経営者として必要な教養の一つとして知っておきたい場合は必須だと思っています。
ですが、今、ここだけが知りたい、という場合は、教科書的なタイプの本は不向きです。こういった場合は、「超訳」といった風なタイトルがついている本を購入し、必要な個所を見つけて、そこで、この岩波文庫を開いて、該当する箇所を読んでみる、という方法が良いと考えてます。
大人が読む教科書は全体を広く浅く知っている状態で、深く知りたい時、本物を知りたい時に利用するものです。逆に言えば、そういった本物を知る時には重要な本なのです。
今、私の仕事場に積読状態になっている本の中に、あるテーマに沿った論文集があります。大きさは通常の新書サイズですが、厚みが15センチくらいあります。持って回れないので、机にそれこそ「積読」状態になっています。これは、私にとっての教科書です。この本も読み終えたら、ご報告しますね。
あ~、宿題が多いな、今回。。。(涙)
来週の月曜日は祝日なのでブログはお休みします。そのため来週は、火曜日から金曜日までの4日間です。そこで、来週はちょっと一休みとして、雑感を含めたテーマを決めずにダラダラとお話いたします。
ただ、意外とダラダラ話をする、という方が実は大変だったりするものです。。。やっぱり今回、宿題が多すぎます・・・(笑)
それでは、また来週。
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