人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

脳が喜ぶのはマンネリ? or スリル?

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

今週は、「ストレス」をテーマにお話ししたいと思っています。

 

ただ、私は医者でも脳科学者でもないので、私の知識と経験からのお話になります。

 

以前、仕事のやり方として、毎月同じことをするルーティンワークと毎回目的と納期があるプロジェクト型ワークがある、ということをお話ししました。私は今まで主としてプロジェクト型のお仕事を多くさせていただきました。

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前の会社では、納期が3月であることが多かったため、11月から12月は中間期として、今後どのようになるのかチェックを行う月でした。3月に本当に品質も予算もスケジュールも問題なくプロジェクトを終わらせることができるのか、中間期として予想を立てるのです。

 

もし、問題があれば、それを解決するために対策を講じます。納期直前の段階で対策を講じていては間に合わない可能性があります。

 

もっとも研修事業であったため、納品は製品ではなくサービスです。そのため、達成すべき目標値はサービス回数であることも多く、12月の段階で研修のお申込み数などが目標値に達成しているかどうかは、すぐに分かるのです。

 

広報しなければ目標値に到達しません。ですが、広報には時間がかかります。よって、早め早めのチェックと対策が必要になります。

 

こんなプロジェクトが毎年何度も繰り返されますし、それぞれが全く異なる目的や内容ですし、目標値も異なります。また、やり方も変わっています。

 

こんな業務をしていると、常にちゃんとプロジェクトを完遂できるのか、ずっと緊張を強いられることになります。

 

その点、ルーティンワークの場合は楽です。先週お話しした最初に就職した会社はルーティンワークでした。毎日がほぼ同じ業務です。月初や月末は多少取り扱う量が増えますし、集計や報告の作業なども入りますので、多少異なる仕事をします。ただ、それも毎月同じです。

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ルーティンワークの場合、何が楽なのか、と言うと、「次に何をするのか」「この後はどのようなことをする作業が待っているのか」ということが事前に分かる、ということです。作業内容と作業量が事前に分かっていることが、とても楽なのです。

 

どう楽なのか。

 

その作業は自分の実力で完遂することができるとわかっています。しかも、どれくらいの時間で完了するのかもわかっています。そして、作業内容もわかっています。

 

わかっていることが楽なのです。

 

プロジェクト型であれば、作業内容が異なります。目標値も目的も異なっていますので、一回一回、何が必要なのかを考える必要があります。

 

研修業務であれば、いつの時点でチェックをすれば良いのか、といったことは何度か繰り返していけばわかってきますが、それも微妙に異なるプロジェクトであれば、自分でチェックポイントの時期を考えなければなりません。

 

ましてや、全くの新しいプロジェクトは、すべてを作らなければなりませんので、かなり大変です。

 

12年ほど前、細かな部分は今まで通りですが、全体的に全く新規のプロジェクトを企画から行うことをしました。全く前例がないものでしたので、すべてを一から構築する必要があります。

 

研修を行う教室の確保、パソコンなどの機器・設備の構築、カリキュラムの構築、受講者の募集方法の構築、受講後のイベントなどなど・・・それと同時に講師の確保、テキストの作成、受講中のイベントの企画・運営など、やることはたくさんあります。

 

それらを実行しながら、チェックしながら、回していくのは、常に脳みそをフル回転しなければなりませんでした。

 

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実は、新しいことをすることは脳に負担をかけることになるそうです。いうなれば、その分「ストレス」をかけることになります。

 

上記のような大きなプロジェクトはそんなに頻繁にあった訳ではありませんが、それでも1~2年に1度は新規プロジェクトが始まっていました。

 

でも、私自身、全くストレスを感じていませんでした。

 

いえ、それはウソです。

 

ストレスは感じていましたが、「良いストレス」として感じていたのです。

 

スポーツ選手が試合に臨む時は、強いストレスを感じると言われています。でも、成績を残す選手はそれを愉しむ余裕がある、とも言われています。つまり、その時のストレスは、やる気を増幅したり、集中力を高めたりするのに役立つわけです。

 

人は、ある程度ストレスを感じなければ、成果を出せないと言われています。

 

確かに、そう感じています。

 

例えば、ストレスを全く感じない時のことを考えてみます。ストレスがないと言える時は、湯船につかった瞬間で「はあああああ」と大きく息を吐く時、あるいは、お布団に入って「ウトウト」と気持ちよくなった時です。こういった時に、仕事で成果が出せません。

 

そう考えると、ストレスがゼロの時は、仕事はできません。

 

というか、仕事なんかしたくないので、しません。しないからできません(笑)。

 

仕事をするには、何らかのストレスが必ずかかっている状態です。その量は、仕事によって異なります。ルーティンワークの場合はプロジェクト型と比較すると少ないのかもしれません。でも、それは人によります。

 

そして、新しいことをする時、人はたくさんのストレスを抱えるわけです。

 

私は、新しいプロジェクトが始まる時は、とても大変だなーと思いつつも、楽しかったと感じていました。そのストレスを愉しんでいたと言えます。私は、新しいことをすることが好きなのです。だから、このプロジェクト型の働き方は性に合っているのでしょう。

 

現在も同様にプロジェクト型のお仕事です。セミナーの実施は、まさにプロジェクト。セミナーの日程がプロジェクトの納期なので、それまでにどれくらいの人数を集客するか、品質はどれくらいを維持するのか、などを毎回やっていくわけです。

 

講師の先生がその都度異なるので、問題も変わってくるでしょう。

 

いろいろ考えさせられる毎日ですが、それが楽しいです。

 

考えてみれば、ルーティンワークをしていた時も、私自身は、こんな調子でした。

 

毎日、決まった時間に会社を出て、徒歩1時間程度の取引先巡りをする仕事がありました。自分で作った書類を持っていく場合もありましたし、先輩が作った書類を代行で持っていくこともありました。でも、必ず仕事がある日は毎日です。

 

ただ、そんな時でも、道端にある公園で四季を感じたり、行った先の方とおしゃべりしたりして、変化を愉しんでいました。

 

ある夏の日は台風が直撃した日でした。突風が吹いた時、私のそばに置いてあったポリバケツが風にあおられて宙に浮かんだかと思うと、勢いをつけて私めがけて飛んできたのです。あわてて避けようとしましたが、避けきれず、額にバケツが命中。たんこぶを作ったことがあります。

 

そんな時でも、何故か楽しかった思い出です。

 

取引先に入った途端、土砂降りの雨が降ったのですが、私が用事を済ませて出ると晴れだす、なんていうこともありました。入口に立っていた警備員から「あんた、運が良いなぁ」と言われたことも覚えています。ま、最強の晴れ女ですから、当然ですが・・・(笑)

 

こんな風にルーティンワークでしたが、毎日が違って思えたのです。

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それでも、プロジェクト型の仕事をし始めた頃は結構大変でした。うまく行くかどうかがわからない状況で、事前にリスクを排除しておかなければなりません。毎日、ストレスを感じていたのは確かです。

 

人によっては、プロジェクト型の仕事を非常にストレスフルに感じる方もいらっしゃるでしょうね。毎日が違います。同じ仕事をしていればよいわけではないのです。毎回、異なる仕事です。

 

こんな時、脳はどっちが良いのでしょうか。

 

例えば、毎朝出勤前の作業のことを考えてみます。毎朝、決まった時間に起きて、決まったことを決まった時間にしますよね。

 

私は現在サラリーマンではないので、参考になるのは、我が家の家人ですね(笑)。

 

彼は6時30分までには起きて、水を入れたヤカンを火にかけます。その後、新聞を取ってテレビを見ながらシャツのアイロンかけをします。

 

コーヒーと濃いめのお茶の水筒の準備は私がするので、ヤカンの後処理は私です。

 

その後、家人は新聞をもってトイレに行き、お風呂に入ります。その後、スーツに着替えて家を出るのです。

 

こういった作業はほとんどルーティンです。

 

おそらく次はこれをしなければ・・・と思うことなく、自然と作業をしています。

 

たまに、あれ?したっけ?と、後を振り返ることもあります。よく、外出後に「あれ? 家の鍵、かけたっけ?」と思って、慌てて戻って家のドアを確認する、といった場合、だいたい鍵はかかっているものです。

 

こういった時、脳は省力化しているそうです。

 

どうも脳はサボり魔というか、できる限りエコに動こうとしているようです。

 

私は、おそらく、体の中で一番エネルギーを消費する脳はエコになることで、他の臓器とバランスを取っているのではないかと考えています。決まり決まった作業に入った人間は考えることをしなくても手足が動くようになっているのです。

 

朝、一回一回、次は何するんだったっけ?と考えながら作業をしていたら、脳はいつもフル稼働しなければなりません。そうなると、それだけエネルギーを消費します。

 

※どうも脳はエネルギーを少し消費したら疲れた~~~と思わせる構造になっているようです。まだ十分にエネルギーが残っていても「疲れたから甘いものが欲しい・・・」と思わせるようです。そうやってダイエッターたちを路頭に迷わせるのです(笑)。

 

もっとも、会社の仕事がルーティンの方でも、朝の作業のように考えなくてもできるほど単純なものではないですので、脳が楽してる~~~などと思わないでくださいね。

 

ただ、後から確認することが多い作業(無意識のうちにしている作業)があるようでしたら、もしかすると、ITによる効率化を図った方が良いと思われます。もしくはアウトソーシングですね。もしかすると人間がしなくても良い、本当に単純な作業かもしれません。

 

脳は基本非常にエコだから、プロジェクト型のような仕事は本来は非常にストレスフルなんですよね。でも、そういった仕事をしている人は、ストレスと上手に付き合う必要があります。ストレス解消するより、ストレスを愉しむ・・・くらいな付き合い方かもしれません。

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そんなことで、単純に済ませるところが単純ではなくなりました。やらなければならないことがネズミ算式に増えていきます。

 

あー、こんなことだと思った・・・と思いながら、問題をバッサバッサと切って目の前を開いていくしかありません。これがプロジェクト型のだいご味です(笑)

 

それでは、今日はこの辺で。

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