人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

今年の振り返り その3 ~自分を表現する編~

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

 

年末になりました。餅つきは終わりましたが、まだ、おせち料理作りが待っています。毎年作りたくない、買っても良い?と聞くのですが、返事はいつも「No」なのです。仕方なく作る羽目になります。あー。楽なお正月って来ないんですかねぇ?(心の叫び)

 

今年一年は、本当に自分を表現することに悩まされてきた一年でした。1月に創業セミナーに出席してから、もうずっと悩んでいます。12月の今になっても、まだ悩んでいます。一年中悩まされてきたこの「自分を表現する」ということ。簡単なようで難しいなぁ、と思っています。

 

あなたは何がやりたいのですか?

 

個人事業主になってからインキュベーションマネージャーさんやコンサルタントさんから良く聞かれる言葉です。特に創業セミナーでは、常に聞かれていました。

 

人材育成がしたいです、という答えではダメなんです。もっと具体的に、と言われます。

 

最初、この「具体的に」という言葉は、やりたいことを具体的に示せば良い、と考えていました。なので、人材育成の設計がしたい、というようになりました。今年の夏ごろのことです。

 

一言で表せば、私の仕事は「人材育成の設計です」ということです。

 

でも、これを会う人会う人に伝えても、相手の表情がピンときた感じがしないのです。ある社長さんと話しているうちに、ふと気づきました。「人材育成の設計」というのがイメージできないのだ、ということです。

 

設計というと、一般的な方は建築設計のイメージです。個人宅であれば、玄関がここで、リビングがあって、キッチンがあって・・・という図面がイメージされると思います。個人宅の設計は一般新聞紙の折込広告にも良く記載されています。私も子どもの頃から良く目にしていました。設計という言葉を聞くと、この図面がイメージされやすいと思います。

 

もう少し発展すると、ビルやショッピングセンターの設計でしょうか。少し大きな建物になるので、一般の方からするとパッとイメージは出てこないかもしれませんが、個人宅の設計と大きく異なるわけではないので、特に問題はないでしょう。

 

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こういった設計のイメージからして、人材育成の設計というのが、イメージしづらいのです。人材育成と設計がすんなりと結びついてくれないわけです。

 

ITに勤めていた私にとって、設計と言えば「システム設計」です。システム設計は、通常さまざまな作業を洗い出しその中からIT化できるものをピックアップしてからIT化する際に作成されます。「さまざまな作業」という目に見えないものを見える化することで、ITシステムの設計ができるようになるのです。

 

私の設計のイメージはまさしくこれなので、人材育成の設計には何の違和感を持ちませんでした。人材育成も目に見えないものであり、設計することで見える化することができます。ITシステムを構築するのとほとんど同じだと考えていたのです。

 

ところが、さまざまな方とお話ししてもピンと来られた方が少ないのです。イメージできているな、と感じられたのは、IT企業の社長さんとお話しした時だけでした。

 

つまり、今まで私がお話しした方々は自社内にITシステム化を導入するほどの規模の会社ではないということが大きく関係しているだろうということです。

 

IT業界にいると、さまざまな会社がITシステムを取り入れている、という風に考えがちです。確かにどんな会社でもパソコンがあり、ネット環境が整備されています。でも、自分の会社独自のシステムを導入するには、それなりのコストがかかるので、そこそこの規模の会社でないと難しいのです。

 

私が今年ターゲットと考えていた企業規模は、従業員数100人未満でした。

 

この規模の企業さんは、その会社独自のITシステム構築は費用対効果が得られないので、比較的安い既存システム(つまり、服で言えば既製服)を利用することの方が多いのです。

 

ただ、人材育成に関しては、この規模でもとても力を入れていらっしゃる会社さんはあります。数多くはありませんが、とても充実した研修カリキュラムを構築されていらっしゃる会社群です。

 

つまり、私は、やりたいことをやる相手(つまり、ターゲット)の設定が間違っていた、ということになります。もし、人材育成の設計を行うのであれば、ターゲット企業をもう少し大きな規模の会社にする、ということ。

 

今年の1月の段階では従業員数100人以上の会社としていたのです。いつ変わってしまったのでしょう。自問自答すると、私の真の想いがそこにありました。

 

私は、たくさんの方に成長することで有意義な人生を送ってもらいたいと考えています。知っていれば避けられるリスクがたくさんあります。できるようになっていれば、もっと楽しい会社人生活になります。それを少しでも多くの方に届けたいと考えているのです。

 

たくさんの方に伝えるためには、最も多くの方が働いている小規模の会社さんに届けるのが良い、と考えたわけです。

 

でも、会社の経営者さん達に伝わらなければ何も意味がありません。

 

これでは事業がうまく行きませんよね。

 

 

あなたは何ができるのですか?

 

これも、今年行き詰った大きな原因の一つです。

 

今までIT人材育成を主として業務をしていきましたが、IT業界から離れると、「人材育成」が指す言葉の意味合いが違うことを、今年一年間、感じていました。

 

一般的に人材育成業界は、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルを発揮できるように行う研修を実施する、という会社が多いように見受けられます。ここでいうところのコンセプチュアルスキルとは、私もまだ詳しくご説明できるほどの知識はありませんが、抽象化と具象化、両方が必要に応じてできるスキルだと、現時点では思っています。

 

IT人材の育成の場合、技術系の研修が多く望まれていました。プログラミング言語の研修だけでなく、ネットワークやデータベース、プロジェクトマネジメントの研修などもあります。たまに、スケジュール管理研修などもありますが、回数的には比較的少ないです。

 

スケジュール管理研修はヒューマンスキルに含まれていますが、プロジェクトマネジメント研修はヒューマンスキルとコンセプチュアルスキル両方に含まれていると考えられます。

 

こういったことを考えると、「あなたは何ができるのですか?」という質問に対して、答えられない自分がいることに、今年になって気がつきました。

 

同じ人材育成をするのだから、と考えていた私の考えが甘かったのです。

 

もっとも、私自身が講師となって話すつもりは最初からなかったので、良い講師の先生に巡り合えば、私自身ができない部分を補っていただけるので、問題はないのです。実際に何人かの講師の先生方と巡り合うことができ、充分すぎるほど補ってくださっています。

 

でも、11月を過ぎる頃になって、IT業界では普通であるけれど、一般の業界では普通ではない考え方が、一般の業界の方にとってとても良いものもある、というのに気づくことができました。私でもお伝えできるモノがあるのでは、と考えるようになりました。

 

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そして、それはまだあまり一般的ではないものです。これを来年試してみるのも良いのでは、と今は考えています。

 

一言で言うと?

 

そうやって考えると、まだ、自分のことを一言で表すことができない自分がいます。ある意味、新しいことなので、「私は○○です」と言えないのですね。

 

でも、気づけば、小規模企業さんの紹介は比較的わかりにくいものが多いです。運送業、と書かれていますが、単純な運送業ではなく、○○専門の運送業だ、ということが多いのです。「私は運送業をしています」とは言えない場合が多いのです。

 

今年、お話をした経営者の方々で、自分の会社の事業をピタッと一言で言い表せた方はあまりいませんでした。大手であればいらっしゃるのでしょうが、規模が小さくなればなるほどニッチになってくるので、一言では表しにくくなってくる感じがします。

 

これはある意味、当然かもしれません。規模が小さくなれば、いろんなことをして儲けるわけなので、業種が一つに限らなくなる場合があるのです。

 

そうやって考えると、経営コンサルタントの方々は大手企業出身者が多いです。経営コンサルタントの方は、自分の事業を一言で表すと○○です、と自己紹介しなさい、と言われます。だからこそ、一言で言えない経営者の方多くは、前置きで「なかなか一言では言えないのですが、ウチは○○が××の場合の△△をやっている□□業です」とおっしゃられている気がします。

 

私は、「一言」にこだわりすぎていたのかもしれません。イメージしやすいものであれば、二言でも三言でも良いのです。ここは来年の課題として、考えていこうと思っています。

 

まとめ

 

結局は、自分のことを一言で表現することはできないなぁ、という考えです。

 

それに、来年は入り口を変えてみようと考えているところなので、更に複雑になりそうな気がします。うーん、どうしようかなぁ。。。今年も終わろうとしている時になっても、悩んでいる自分がいます(苦笑)。

 

来年の今頃の「今年の振り返り」では、もう少し良いことが書けるように、これから来年の行動計画を立てたいな、ということしか、今は頭の中にありません。

 

さて、来年はどんな一年になるのでしょうか。ある意味、楽しみです(笑)

それでは、今日はこの辺で。今年の更新はこれで最後です。良いお年をお迎えください。

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