人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

忙しい人とヒマな人

今、忙しいですか?

 

忙しいあなたに
ちょっとだけ聞いていただきたいことがあります。
「1日は24時間しかなく、
できることは限られている」
ということです。

 

当たり前なことですが、
仕事を依頼され、
あるいは仕事がたくさん発生している状況で
このことを是非とも念頭においてください。

 

できないことがあるのです。

 

それは時間が足りないからできないワケではありません。

 

能力的にもっと優れていれば、
簡単に仕事を片づけられ、
時間も余裕が出てくるかもしれません。

 

でも、その考え方は現実的ではありません。

 

仕事というのは必ず自分の能力より上のものが
やってくるものなのです。

 

できて当然の仕事は、今やコンピューターがやっています。

 

だからこそ、(能力的に)できない仕事が
たくさん舞い込んでくるのです。

 

できない仕事、やったことない仕事が
たくさん舞い込んでくるから
今、忙しいのです。

 

できない仕事ややったことがない仕事は
完了するまでにどれくらい時間がかかるか
わかりません。

 

だから、いくらやっても完了した気がせず
時間がいくらあっても足りない、
つまり、「忙しい」となるわけです。

 

能力をもっとつけて・・・
と寸暇を惜しんで勉強したとしても
能力以上の仕事が必ずと言っていいほど
舞い込んできます。

 

だからといって
勉強しなくてよい、というわけではありません。

 

ただ、
できない仕事ややったことがない仕事が来た時に
勉強してないことを後悔するより
して欲しいことがあるのです。

 

それは、
「1日は24時間しかなく、
できることは限られている」
を再度認識すること。

 

そして、限られている時間内に
仕事を終わらせるために、
その仕事の「終わり」を決めること
です。

 

仕事の終わりを決めること、が重要です。

 

どこまでやったら、
一旦終わりなのか、
ということです。

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営業で顧客に対する提案書の作成
といった場合は、
顧客が気に入る(発注したくなる)提案書を作成するまで
を「終わり」にすると
一生かかっても終わらないのです。

 

だって、顧客が真に望んでいる提案内容なんて
どう逆立ちしてもわかりません。
他人の考えていることなんて
わからないのです。

 

そんな場合は、
上司を含む営業メンバーで
ある程度の終わりを最初に決定するのです。

 

ここまで提案書を作成したら、
顧客にとりあえず見せて反応を見よう、
と思える地点まで今回は作成する、と決めたら、
おそらく仕事の終わりは見えてきます。

 

仕事の終わりが見えたら、
後はスケジュールを立てれば良いのです。

 

時間は限られています。
今日の時間も明日の時間も24時間です。

 

明日だったらできるかも。
なんて思っていたら痛い目にあいます。

 

どんなに頑張っても
今日できなかったことが
明日できるようになるなんてことはあり得ません。

 

だから、ひとまず「終わり」を作るのです。

 

仕事の終わりが見えると、
できない仕事ややったことがない仕事でも
対策が見えてきます。

 

もし、終わりを決めたとしても
モヤモヤする時は、
終わりの情景が具体的に理解できていない
ということになります。

 

そういう時は、

  • 具体的に理解できるまで情報を集める
  • 少し手前に仮の終わりを作って、
    とりあえずそこまで終わらせる

をやってみると良いでしょう。

 

実は情報を集めるのは
時間がかかることがあります。

 

具体的な情報をたくさん持っている人が
教え上手であれば問題ないのですが、
たいがいの方は、こちらが欲しい情報を
キチンと与えてくれません。

 

あまり、詳しく聞こうとすると
相手が嫌がってヘソをまげてしまうこともあります。

 

だから、やるとしたら、
少し手前までの仮の終わりまで
やってみてから、次の手はずを整えた方が
断然上手くいくと
私は経験上思っています。

 

終わりが見えたら対策ができるようになりました。
さて、その後、どうすれば良いのでしょう。

 

もし、その仕事をするのに、
時間が足りない、ということがわかったら。

 

そうなれば、
手伝いを頼むか、残業するか、
ということになります。

 

でも、同じ残業をするにしても
スケジュール上どうしても残業しなければならない
と事前にわかっているのと、
手当たり次第に仕事をして残業になってしまったのとでは
気持ち的な楽さ加減が異なります。

 

だって
前者は、終わりが見えていますから。

 

残業をしていても
終わらない仕事をしている時は辛いです。

 

でも、これをすれば終わり、
とわかっていれば、例え終電となってしまっても
帰っている時の安心感が違ってきます。

 

実は、このように仕事の終わりを意識すると
仕事を終わらせる能力が上がってきます。

 

そうなれば、
他人の倍の仕事を半分の時間でできるようになるのです。

 

私は良く他人から、
「忙しい人」
と言われます。

 

自分自身では自分のことを「ヒマな人」と
思っているので、そのギャップについて
考えることがあります。

 

 

そのギャップを意識し始めたのが、
ちょうど仕事の「終わり」を意識し始めた頃と
合致するのです。

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もちろん、私もたまに忙しい時もあります。

 

やらなければならないことが多すぎる場合は、
まず最初に仕事の「終わり」を決めてから
取りかかります。

 

仕事を山登りに例えるなら、
「終わり」がある仕事は頂上が先に見えている状態
なのです。

 

頂上に立てば視界が広がるように
一旦その仕事が終われば視界が広がります。

 

そこで初めて次にするべき仕事が見えたり、
仕事の完了具合が今一つだったりが見えるのです。

 

だからこそ、是非ともまずは
仕事の「終わり」を決める
ことから始めてみてください。

 

「忙しい」が少し楽になりますよ。

 

それでは、今日はこの辺で。