人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

なぜ、こんな仕事の終わらせ方をするようになったのか

ユーグレードの安部です。研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

私が一番最初に企画書を書いたのは15年前くらいです。それこそ当時の副社長から「こんなの、企画書じゃない」って言われました。初めて書いたし、書き方も知らなかったのでショックは受けませんでした。言われたことがすべて「あ、そうか・・・」と思えたからです。

 

それから今まで企画書や提案書はどれくらい書いたか覚えていません。それに講習会やセミナーの資料まで合わせると膨大な数になります。講師業の傍ら、研修の提案営業をしていたので当然と言えば当然です。おかげでPowerPointは一番親しみのあるアプリケーションソフトウェアになりました。

 

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でも、企画書や提案書を作ることで残業をせざるを得ない、という体験もしてきました。だって、終わらないからです。企画書や提案書、研修やセミナーの資料なんて、時間をかければかけるほど、良いものができます。アイデアがどんどん湧いてきて、これも入れたい、あれも入れたい、となってくるのです。

 

でも時間は有限です。

 

どんな人にも1日24時間しかありません。

 

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だったら、ある程度のところでキリをつける必要があります。キリをつけなければ仕事は終わりません。

 

と書いてたら、ずいぶん昔のことを思い出しました。大学時代に講師の先生と言い争ったことがあります。講師が顧問だったクラブの会誌の担当だった私は、クラブが初めて発行する会誌(いわゆる創刊号)の発行日を先輩たちと決めて、発行しました。そこで講師に呼び出されて、「もっと良いものを作るために、もう少し時間をかけて手間をかけて、その後に発行すべきだった」と言われました。その時、私は「その良いものの基準は何ですか? いつまで待てば良いものができますか?」と問いかけました。その講師からの応えを得ないまま、今に至っています。なんか、変わってないなー、自分、という感じです。

 

良いものは時間をかければ当然できます。でも、良いものって何でしょうか? 時間をかけてどこまで良いものを作るべきなのでしょうか? その品質が悪いことで困ることになるというレベルであれば品質を高める必要はありますが、企画書や提案書は元来「未来のこと」を書くものです。未来は誰にもわかりません。正解なんてないのです。だったら、100%完璧なものなんてありえないわけです。

 

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企画書や提案書を書く仕事は達成感がなかなか味わえない仕事です。「あー、終わった!」とはなりにくいのです。だからこそ、終わらせ方を決めて、仕事を終わらせるしかありません。他の仕事では「終わり」が明確なものもあるでしょう。でも、終わらせ方を自分で決める仕事もあるんだ、ということを、私は今までの仕事の中から学びました。 ぜひ、皆さんも、ご自分で終わらせ方を決めて、仕事を早く終わらせて、自分のことをしましょう!

 

自分自身と周りの人の幸せのために。

 

来週もいろいろなことについて話していきますので、どうかよろしくお願いします。