正解呪縛からの脱出
ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。
社会には正解がない、と言われているのに、学習においては受講者は正解を求める心がある、といった話を昨日しました。完璧主義から少し外れていますか? あ、テーマ自体は外れていないと思っています。だって、こうやって考えること自体、私の完璧主義の賜物ですから・・・(笑)
アクティブラーニングを体験した際のもやもや感はどうしたら解消されるのでしょうか?
私が今のところ考えている解は次の2点のスキルを持つと良いということです。
- 自分の意見を表現する
- 他者の意見に対してキチンとコメントする
こうすれば、おそらく正解を求める不安感から解消されるのではないか、と考えています。
だが、問題があります。
まず、自分の意見を表現するトレーニングを受けていない人が多いこと。私はブログという形で自分の意見を表現しています。でも、多くの人が自分の意見を言わないまま、飲み屋で酔っ払いながら愚痴るだけです。国民全員がブログを書け、というわけではなく、人それぞれの表現の仕方で自分の意見を他者に伝えていくことは必要なのではないでしょうか。
自分の意見を言うと考えた時、反抗期の頃の子ども達のことを思い出します。彼らは何か自分の意見を持っていて、それが周囲(主に親)と違っていることのもどかしさから反抗する、というのは頭でわかっていました。でも、結局、親の言い分を通すことが多かった気がします。ごめんよ、子ども達・・・(ここで謝っても届くのか?)
自分の意見を言うことは歳を取ればそれなりにできてくるものです。だから、歳を取ったら反抗期がなくなるんですね。。。50代の反抗期も見てみたい気もするけれど・・・面倒くさいけどね。
それともう一つ、他者の意見にコメントするトレーニングも受けていません。他者の意見にコメントするには、他者の意見を聞く必要があります。人の話を聞かない○○という本が昔ベストセラーになりましたね。
他者の意見にコメントするという作業は結構複雑です。他者の意見を聞いて、その意見と自分の意見との相違を洗い出して、それを相手にわかりやすく説明しなければならないのですから。。。それプラス、相手の心を傷つけないように、という気持ちが入ると大変です。
ただ、自分の意見を表現した側から考えると、自分の意見にコメントしてくれると、考え方の抜けている点、考え違いをしている点、考えの深さが足りない点などが良くわかります。それらを受け止めて再度考察すれば、もっと深い学習ができるようになるでしょう。
さて、ここまで書いて、この環境を整えること自体が大変だ、と強く感じています。受講者全員が冒頭に書いた2点のスキルを十分に持っており、アクティブラーニングに対する見解も理解した環境を作らないと、学習効果は得にくい、ということです。
そうでなければ、受講者の中に、
- 気分を害して憤慨する人
- 自分の意見を否定されたと感じて落ち込む人
- 承認を求めて他者に追随する人
等がたくさん噴出してくる可能性が高いのです。これでは効果は期待できません。
もともとアクティブラーニングは日本で開発されたものではありません。おそらくアメリカではないかと思っています。日本とアメリカではコミュニケーション観が違います。そのまま受け入れたとしても効果を得にくいのではないかと私は考えているところです。
でも、この学習方法の考え方は比較的コストが少なくてすみます(基本的に「講師」は不要です。ファシリテータは必要ですが)。集合して「わいがや」する時間そのものは短時間ですみます。そして効果は大です。
日本独自のやり方がここから生まれれば、とっても良いモノになる思えてなりません。
そのやり方の解は、まだありません。ぜひ、皆さんの中にお持ちであれば、コメント欄で教えて欲しいと思っています。
来週は、年齢と社歴について、お話したいと考えています。
それでは、また来週。
-------------------------------------------
セミナーのお知らせ
~教え方の教え方シリーズ~第2弾
「ないない」づくし社員の教え方
日時:2017年8月10日(木) 18:30~ 本日です!!!
費用:3,000円
- 学習しない
- 言われたことしかしない
- 気づかない
- 自分でモチベーションをあげられない
- 他人と交流しない
このような後輩・部下を持ってお困りの方向けの教え方セミナーです。
メール、FAX、Facebookページのイベントからお申し込みいただけます。
※Googleの検索エンジンで「ユーグレード」と入力して検索していただけると、FacebookページとWebページがトップ、トップ2で表示されます!!