人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

仕事の優先順位を決める方法

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

今週はプライオリティをテーマにお話ししています。プライオリティ、つまり優先すること。そして、仕事、それを分解したタスクはプライオリティ、優先順位に沿って実施する方が良い、ということ。そのプライオリティは基準によって決めるのだ、ということについて、昨日お話ししました。

 

会社員時代の私はプライオリティがなかなかしっくり来ず、片っ端からタスクを実行していくゴミ屋敷片づけ方式をしていました(笑)。でも、それは本当に精神的につらいものです。また、個人事業主になれば、もっと大変なことになるはずです。

 

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例えば、仕事が重なった場合、個人事業主は誰かに依頼することが基本的にないので、自分一人ですべてを処理する必要があります。そうなった時、私が会社にいた時の状態と同じで、仕事をしてもしても片づかない、終わりがない状況に陥ることになるのです。

 

私が個人事業主になる時、この状態に再びなることが一番恐れることでした。

 

良く仕事をセーブすると二度と発注してもらえないかもという恐怖心がある、と言われます。私の場合は、それよりも他の誰でもないこの「私」に仕事をお願いしてくださったお客様のためにも何とかしてあげたい、この一心でお仕事を引き受けておりました。

 

そうしているうちにどうしようもなく仕事量が増えてしまった、という経緯があります。昨年の前半です。24時間のうち18時間くらいは仕事に費やしていました。土日もほとんどありません。昨年の日報を読んでたら、もう苦笑するしかないくらいです。

 

タスク管理をそれなりにしていたので「し忘れて大失敗」は全くありませんでした。でも、細かな失敗はざっと思い出すだけで複数あります。それ以上に、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまってました。

 

だからこそ。

 

優先順位の基準を真剣に、マジメに考える必要がある、と思うようになりました。

 

だからこそ、今年は仕事を選んでいます。

 

私でなくても大丈夫な仕事はたくさんあります。むしろ他社の方が得意な仕事だってあります。

 

ただ、選ぶと当然売り上げが下がります。そこで、生活できるだけのギリギリのラインは仕事をして、空いた時間に昨年できなかった今後の事業の見通しや行動計画を立て、実行しているところです。

 

優先順位のために仕事の選択基準を立てたのです。

  1. 今後の事業と深く関係する仕事
  2. 今後の事業と深く関係しないが時間があまりかからない仕事
  3. 今後の事業と深く関係しない上、時間をたくさん取られる仕事

優先順位はこの順番です。こういう基準を作ると、仕事全部に優先度が自然と見えてきます。お断りする際の仕事は必ず3に分類される仕事です。

 

このように基準を立てることで優先度は楽に決められるのだ、ということに改めて気づかされたわけです。

 

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この考え方を会社にいた頃の私に当てはめた時、どうすれば良かったのか、ということです。

 

私は今個人事業主なので、こういった基準は自分で決めて自分の責任で自分で選択することができます。でも、会社の中にいると、やはり経営者や上司の考えに沿うことが求められます。マネージャーは売上を最優先に考える必要も出てきます。私のように売上に関することも自己責任で、というわけにはいきません。

 

仕事の取捨選択を基本的に会社員はすることができないと思っています。ただ、行う順番をある程度自分なりに決めて行うことはできると思います。

 

優先順位の基準で比較的有名なものが以前もご紹介した7つの習慣の中にある「緊急かつ重要なもの」「緊急かつ重要でないもの」「緊急ではないが重要なもの」「緊急でもなく重要でもないもの」があると思います。

研修講師の役割とは - 人材育成の道すがら

 

会社員にはこの基準を当てはめておくと無難なのではないでしょうか。

 

しかし、上から言われた仕事をしないという選択肢がない会社員にとって、仕事の中で「重要でない」ものや「緊急でない」ものはない、と言って良いのではないでしょうか。課長から頼まれた「たぶん」重要ではないと思うし「たぶん」緊急でない仕事があるけれど、「課長から頼まれた」という事実が「重要かつ緊急」へ変化するということです。

 

課長は軽い気持ちで頼んだとしても。そこは今流行り(?)の忖度ですね(笑)

 

例えば。

 

課長から「石川県の観光地について今月20日くらいまでに調査しておいて」と頼まれたとします。依頼の言葉はこれだけです。

 

課長が今度石川県の観光地について何らかのプレゼンテーションをするから必要だと思って一生懸命データを調査し、クチコミや旅行ブログなどを読み漁り、それなりに石川県について詳しい報告書を作成しました。

 

課長はどんな目的で依頼したのでしょうか?

 

もしかすると来月の奥さんとの旅行の選択肢の一つとして調査をお願いされただけかもしれません。

 

つまり、一生懸命調査したのは、いわゆる無駄だったわけです。まあ、課長の覚えが良くなって出世するかもしれませんが。。。ただ、これくらいで出世するなら誰でも出世するわけでして・・・(苦笑)

 

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何が言いたかったのかというと、会社員の仕事は上から依頼された仕事を行う、という形式です。そうだからこそ、依頼されたらその仕事の目的を明確に確認する、ということが必要なのです。

 

目的がわかれば、その目的が会社の中でも重要な仕事であり、それをすることは他の仕事より優先されるといった判断ができるということです。

 

プライオリティをつけるためにも、仕事の目的を明確にすることが会社員に求められるということです。

 

 「石川県の観光地について調査を・・・」「それは何の目的で調査をしますか?」「いや・・・忙しいんならいいよ・・・(;'∀')」

 

皆さんの会社にこんな課長がいないことをお祈りしてます(笑)

 

今日は、プライオリティをつけるには基準が必要、その基準のためには仕事の目的を確認することが必要、というお話でした。明日は、増えていくタスクをどう処理していくのか、についてお話しします。

それでは、また明日。

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