人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

優先順位高のタスクを考える

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

 

先週はプライオリティ低から中程度のタスクについてお話ししました。今週はプライオリティ高のタスクについて、お話をします。

 

プライオリティ高のタスクについて、何を話すんだ?と思われる方もいらっしゃると思います。だって、通常、こういったタスクは最優先的に処理すべきタスクです。でも、ここでちょっと立ち止まって、本当に最優先的に処理すべきタスクかどうか、について、考えてみたいと思います。

 

先週もお話ししたと思いますが、私がタスクリストを作って、プライオリティを割り振った時、ほとんどが「高」になりました。つまり、ほとんどのタスクが最優先的に処理すべきタスクだったということになります。

 

確かに。お客様への対応のタスクや締め切りがあるタスクなどは、プライオリティが高くなります。

 

でも、処理が終わった時、それでタスクがすべて完了してスッキリ!となりますか?

 

仕事をしていると出てくる言葉があります。「本当ならやらなきゃならないんだけど、今は時間がないからできないんだよね」という言葉。私も何度言ったことかっ!でも、恥ずかしながらこの言葉の対象となるタスクが完了した記憶はほとんどありません。

 

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やらなきゃいけないけどできない、ってどういうことでしょうか。時間がないからしなくても良いことなんでしょうか。

 

しなくてはダメですよね。

 

でも、それはわかっているけれど、できないんですよね。どうしてでしょうか。

 

やらなくてはならないタスクだからプライオリティは高いタスクです。でも、お客様の対応とか締め切りとかがない「急がない」タスクだから、先延ばししてしまうんです。もし、これがきちんと〇月〇日まで、という締め切りが決められていたら、やりますよね、きっと。

 

そして、振り返って考えれば、こういった種類のタスクは理想的なタスクというべきものだと私は思っています。

 

例えば。

 

あることについて勉強したい。だから、本を買った。読もうと思っているんだけど、読んだ方が絶対に自分のためになると思っているんだけど、時間がないからなかなか読めない。

 

今やっている作業は頻繁に起こらないタスクだけど手順書さえあれば誰でもできる。だから、手順書を作っておきたい。手順書さえあれば、後輩でもできるので、突然起こった時、自分がいなくても対応ができる。休みの日に呼び出されることがなくなる。本当に自分のためになるんだけど、時間がないからなかなか作れない。

 

再来年度のシステム改築のために、こういった機能を盛り込んでもらえると今後の仕事がとても助かるし、お客様のためにもなる。そのためにシステム課に企画書を作成したいと考えているんだけど、時間がないから取りかかれない。

 

似たようなこと、ありませんか?

 

実はすべて私のことなのですが、自己啓発系のサイトを眺めてみると、同じようなことが書かれてあるので、皆さん、同じような悩みを抱えていらっしゃるんだなぁ、と思っています。

 

本当にやった方が将来の自分のため、将来のお客様のため、将来の会社のためになる、ということが十分にわかっているのだけれど、「時間がない」からできない、というタスクたち。やった方が良いのでプライオリティ高なんだけれど、なかなか取りかかることができずに、そのままタスクリストに永遠に残り続けるタスクたち。

 

そのうち、もう(私が)やらなくてもいいや、という気持ちになって、タスクリストから外され、永遠に葬り去られるのです。

 

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実はこれらのタスクは、「7つの習慣」で取り上げられている「緊急ではないが重要なもの」なのです。そして、当然、やった方が良いものなのです。

 

でも、忙しいのに、締切のあるタスクだけでいっぱいで、やる時間なんてないよ。

 

今週は、こういったタスクをやる方法についてお話ししていきたいと思っています。

 

明日は、タスクを実行する人についてお話しします。

それでは、また明日。

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