ふりかえることができていますか?
ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。
今日のタイトルは「ふりかえることができていますか?」です。
私の回答は「できてません」です(笑)
私は「ふりかえり」ということを昨年まで大きく誤解していました。今日はこの話をします。
今週のテーマをお話ししていませんでしたが、テーマはPDCAです。その中でも私が一番苦手とするPとCについてお話ししたいと思っています。
「ふりかえり」では何をするのか?
私は「ふりかえり」あるいは「チェック」という段階では、「反省」をすることだと思っていました。これが違うかも…と気づいたのも、実は昨年の夏です。
もちろん、反省はするのですが、私の「ふりかえり」のイメージは「反省のみ」だったのです。
気づいたきっかけは、このブログでした。
ブログの内容が以前の会社で勤めていたことを書くことが多かったので、いろいろ思い返すことがたくさんありました。つまりは「ふりかえり」をしていたのです。その際、反省ばかりではなくきちんとしていたこともあったことを思い出したのです。
今までは「できていたこと」を思い出しても、それは「ふりかえり」ではない、と思い直し、そのできていたことを前面否定していました。それはなかったことにしていたのです。できなかったことだけを思い出して、反省点を列挙する、というのが私の「ふりかえり」だったのです。
でも、できていた事実は当然あります。それを否定するのはおかしいのです。事実を否定せず、ありのままに受け入れる必要があると、その時思ったのがきっかけでした。
「できていたこと」も「ふりかえり」で重要だと感じたことが、私の今までの「ふりかえり」のやり方を見直す始まりになりました。
それから「ふりかえり」では何をするのか、さまざまなセミナーや研修会に出て「ふりかえり」の様子を観察したり体験したりしていくうちに、「ふりかえり」では「できていない」ことをピックアップするだけでなく、「できている」ことも認めることが必要である、とはっきりと知ることができました。
ふりかえりで重要なこと
ただ、昨年の年初に立てた事業計画は全く未達のままでした。夏の時点で、年末までに到達するとはとても思えなかったのです。
特に今までとは異なること、つまり、サラリーマンだった時代とは異なる状況にいる私にとって不明なことが多すぎて目標値も立てられない、目標値にどうやったらたどり着けるのかもわからない状況で、不安が大きくのしかかってきていた時期でもありました。
そんな時、私が参加している勉強会で、「将来の夢」を描く課題が出されました。
夢を描くことは私にとってそれほど苦な作業ではなく、いろいろ思いつくことはできます。でも、その夢を描いた図を見ているうちに、疑問が頭に浮かんだのです。「これを実現するにはどうすれば良い?」と。
○○(単純なモノ)が欲しい、××(普通の人が行ける場所)へ行きたい、といった夢は、お金と時間がありさえすれば実現する可能性は高いです(障壁は他にもあるかもしれませんが、天井知らずにお金を使いさえすれば何とかなるものです)。
でも、△△ができるようになりたい、他人に認められたい(出世や収入増はこちらに含まれると考えています)、といった夢は、お金だけでなく、それらができるようになるための努力や他人に認められるようになる、といったことが必要になります。
自分の努力だけではなく、他人との交流やコミュニケーションが問われてくる夢であればあるほど、お金をポンと出して叶うものではなくなってくるわけです。
また、そういった夢の方が魅力的だったりするのです(苦笑)。
だからこそ、その夢に向かって努力を始めるわけなのですが…
そこで、ふと気づいたのです。
1.どうやったらこの夢は叶うのか。
つまり、夢を叶えるための手段・行動・スキル・人脈を考える必要があります。
2.どこまで達成すれば叶ったと言えるのか。
つまり、夢が叶ったと思える状況・状態(目標)を考える必要があります。そして、それが高い目標であったのであれば、それまでの途中経過の状況・状態(目標)も必要です。
1.の問いに考えることは、「計画」を立てることです。そして、2.の問いに考えることは「ふりかえり」の指標を立てることです。
要は、計画時に「ふりかえり」のことも考えて、指標を予め考えておく必要があるということです。だからこそ、ふりかえり時に、良かった・悪かったの判断を指標と比較して行うことができるのです。
良かった・悪かった、両方の要因をそれぞれ分析することも必要です。良かったのであれば、今後続けていく時の目安にできます。悪かったのであれば、改善策を見つける必要があります。
未来のことであるがために不確実性がどうしても入ってしまいます。その不確実性の中で着実に行動していくには、計画をしふりかえる、つまりTry and Errorを繰り返していくことが必要なのです。
だからこそ、ふりかえりで重要なことは、計画時にきちんとふりかえる項目の指標を作っておくことなのです。もちろん、その指標は未来のことなので、誤差があることは当然です。その誤差を次回からは小さくするためにもふりかえりできちんと目標の指標と現実の指標を比較しておくことが必要なのです。
そして、ふりかえる時に忘れてはならないのは、その指標そのものが本当に夢や目標にマッチしているのか、というチェックです。不確実性の中を行動しているからこそ、計画時に設定した指標が間違っている可能性もあるのです。それも含めて確認する必要があるわけです。
こんな当たり前のことを知らなかったとは、本当に自分が情けないです(苦笑)。
ふりかえりで良い結果となった時
良かった場合は、素直に自分を評価してあげることです。
頑張った自分にご褒美の言葉をかけて上げるのです。モノやコト(例えば旅行に行くなど)を自分に与えるでも構いません。重要なことは、自分を認めてあげることかな、と考えています。
ここで、「うまく行ったのは、○○さんが手伝ってくれたからです」とか「社会事情が良かったからです」といった自分以外のモノやヒトやコトに要因を求める方がいます。でも、その夢に近づいたのは、自分も努力したのですよね? そう言って、努力した分だけ自分を褒めて欲しいと思っています。
こうお話しするのも、私が昔こういった思考傾向があったからです。
もちろん、うまく行ったのは、自分だけの力ではないかもしれません。いろいろな方に感謝が必要です。ですが、全く努力をしなかったわけではないはずですよね? 黙って座っていたら夢が叶った、という人はいないはずです。
他人は他人の夢に対して関心を示さないものです。関心を示したとしても、他人の夢のために最大限の努力をすることはしません。他人の夢で頑張っているというように見せていても、実は他人と一緒に夢を叶えることが自分の夢だった、ということなのです。
自分の夢が叶ったというのは、それだけ自分も努力した結果だと考えても良いはずです。
私がたくさんの受講者を見てきた中で、半数までいかないけれど近い数字くらいの方々が自分に対する自信を持たずに、良い結果が出ても否定される方がいらっしゃるという肌感覚を持っています。
アンケートや統計を取ったワケではないので、数値的な根拠はありません。
もっとも中には「謙遜」をして、そういう言動に出られる方もおられるかもしれません。人の心の中まではわかりませんから。だから、他人に対しては「謙遜」で否定の言葉を出しても構わないと思います。
でも、ひとりで自分の夢という目標に対して努力してきたところをふりかえるのであれば、他人の目を気にする必要はありません。素直に自分のことを褒めてあげて欲しいと思っています。褒める時は人知れずひっそりとでも構わないです。
ちょっとだけ褒めて、そして、次の夢や目標に向けて頑張ってほしいなと考えています。
私の今年の計画(アクションプラン)
今、私の今年の計画を策定中です。まだ、やってます(苦笑)。すでにさまざまな業務が走り始めており、やらなければならないことも増えてきています。
もっとも計画を立てなければ実行してはいけない、ということは考えていません。でも、大まかな方向性だけはきちんと決めて動かなければ、途中でトラブルになった時に進路を間違ってしまいます。
ただ、大まかな計画は完成したので(年単位)、それらを月単位、週単位、日単位に落とし込む作業がまだなのです。早くせねば…と焦りつつ、今年もスタートしました(笑)。どんな一年になりますやら…。
では、今日はこの辺で。
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