手帳の役割を再考する
今週のお題「わたしの手帳術」
昨年も手帳術をテーマにお話をしました。また、その季節がやってきましたね。
毎年、この時期になると、新しい手帳が書店や文房具店に並びます。新しいものを眺めるのはテンションが上がるので、ついつい時間をかけて見入ってしまいます。
昨年は、手帳について私なりの考え方をお話ししましたので、今年は、その後どのように手帳が変遷したのか、についてお話します。
手帳にはいろいろな役割があります。
例えば。
- スケジュールを管理する
- タスクを管理する
- 目標を管理する
- 記録を取る
- 短期間だけど忘れてはいけないものをメモする
など。
あなたはどんな役割を手帳に持たせていますか?
私は、上記の役割をすべて持たせています。
私が使用しているのはシステム手帳です。
ただ、カバンが重くなるのは嫌でした。だからシステム手帳は昨年買ったのが初めてのモノです。
システム手帳ではなく通常の手帳を買われる方も多いと思います。私もずっとそうでした。
ただ、市販の手帳は、私の「薄くて機能的な手帳」というわがままな要望を叶える手帳がなかなか見つからず、不満のまま何年も過ごしてきました。
昨年、ちょうどスリムタイプが見つかったので、即購入し、今も使っています。
システム手帳なら今必要なレフィルのみを挿入すれば、軽くなります。
私の手帳の厚みは1センチ強。
また、A5サイズであれば、レフィルを自作することが簡単です。通常のA4サイズの用紙にプリンタで印刷し、2つ折り、もしくは切断すれば良いので。
軽さと機能充実、という点から今の手帳を選択したのです。
さて、私の手帳の役割です。
1.スケジュールを管理する
スケジュール管理にはマンスリータイプを利用しています。
見開きで1カ月分がカレンダーのようになっているタイプです。1日の四角いマスの中に数行分のラインが引かれているものを選択して使っています。
というのは、大まかに、1行目が午前、2行目が昼一、3行目が夕方、4行目を夜といった時間帯に応じて書き込むようにするためです。
こうすることで一目で予定がどの時間帯に入っているのかがわかります。
大ざっぱにスケジュールを管理するというのが、このマンスリーの目的です。
他にできれば、メモなどを書き込む余白があると、重宝します。
そのメモには、1カ月中にしておきたいタスクや注意すべきこと、展覧会などの予定などを書き込みます。明確な目標も書き込む時もあります。
マンスリーは、ほぼ毎日目を通すので、目標を毎日、目にとめさせるためです。毎日目標を見ていたら、達成しなくてはならない気がしてきますから(笑)。
このマンスリーには仕事もプライベートも書き込みます。
最近は、ダンナの両親の介護の予定などもあるため、ケアマネジャーとの打ち合わせなどの日も一緒に書き込みます。
ただ、書き込む時のペンの色は変えています。仕事は青、プライベートは緑。
特に意味はないのですが、もう何年もこのパターンなので慣れてしまって、何も考えなくてもこの日はプライベートの予定が入っていると認識できています。
予定を決める時はすべてこのマンスリーを見ながら、一番最初に書き込むようにします。あちこちに書くとダブルブッキングの原因になるからです。
急がない、でも、この日にしたい、この日にすべきといった仕事も書き込んでおきます。他の予定を入れてしまうと、そのタスクが完了しなくなるからです。書き込んでおけば、他の人と予定を調整する時でも、優先順位を間違えることがありません。
それに他の方がちらりとこのマンスリーを見れば、何か書いてあれば「ああ、予定があるんだな」と納得してくれます(笑)。
2.タスクを管理する
仕事の内容によっては、タスク管理は必要ない、という方もいらっしゃるでしょう。
ですが、私のように、いくつものプロジェクトや顧客を抱えている場合は、それぞれのタスクがどのようなものがあり、いつまでにどのタスクを完了させる必要があるなどといった管理が必ず必要になります。
その管理を手帳で管理しています。
私はプロジェクトにプロジェクトコードを付けています。これは、前の会社からの名残です。
業務内容や顧客名などをアルファベット2文字~3文字にしてコード化するのです。年1回しか仕事の依頼が来ない先であれば、顧客名のみのコードで管理が可能です。ですが、年に複数回あるような仕事であれば、顧客名+連番を割り振っています。同時に進める場合も、どのプロジェクトなのかがはっきりわかるからです。
予定もこのプロジェクトコードで書き込めば、他の方から見られても、情報が洩れて問題になることも少ないでしょう。
タスクは、各プロジェクトに所属します。
逆を言えば、プロジェクトはいくつかのタスクに分解されます。
それぞれのタスクを一覧表に書き込んでいきます。
私は「Inbox」と呼んでいますが、単なる表形式のタスク一覧表です。
ネット上にフォーマットがありましたが、現在はそのフォーマットから自分なりに作り替えて印刷して使用しています。
タスクを記憶しておくのは大変です。こんなタスク管理などに脳みそを使いたくないので、思いついたらこのInboxにひたすら書き込んでいきます。
書き込む順番は順不同。思いつくまま、思い出すままです。ペンの色も、思いついた時に持っていたペンで書きなぐります。だから、黒も青も赤も緑もあります。
タスクが完了すれば、フリクションのハンコで「済」があるので、ポンポンと押していきます。これが気持ちいいです(笑)。
一応、Inboxには、完了予定日を記述する欄があります。この完了予定日がとうに過ぎているのに完了していないタスクがあれば、「そもそもそのタスクはした方がよいのか」という検討の対象になります。
しなくてもよいのであれば、横線を引いて消していきます。
ああ、スッキリ!
このタスク一覧表「Inbox」から、バーティカルタイプのウィークリータイプのレフィルのメモ欄や余白欄に、今週すべきタスクを抜き出して書き込んでいくのです。それがデイリーのタスク欄に転記されていきます。
そうなれば、忘れてた!というように締め切り間際に慌てて業務を行わなくてもすみます。
そして、最近から始めたのは、デイリーのレフィルです。
今はこれをカスタマイズした自作のレフィルを使っています。作業時間をより自分にあわせて作り替えました。早起きするぞー!という意思を込めて、4時からにしているのですが、いまだに起きた試しがありません(大汗)。
分刻みに研修を行う日は使用しませんが、作業場で企画や研修を作成する日は、このレフィルを使用しています。
作業開始時間と終了時間、作業内容をプランと実績で比較できるように自作のレフィルはしています。
そうすると、その作業の実際の時間がわかるのです。タスクやスケジュール管理で重要な、そのタスクを完了させるための所要時間が記録されていくことになります。
例えば、ブログを書くのに、だいたい私は1,000字で1時間かかります。おおよその時間を把握すれば、今日の作業計画の中に組み込むことができ、他の作業を残りの時間に割り当てることができるのです。
今日一日、作業を行った後に終わっているはずのタスクが把握できます。
このあたりの詳しいところは、またおいおいお話ししますね。
3.目標を管理する
マンスリーの余白にもウィークリーの余白にも、その月や週に達成したい目標を書くようにしています。
そうすれば、手帳を開くたびに、それを目にすることになります。
否が応でも目標を意識することになります。
達成せざるを得なくなる、というわけです。
それと同時に、このレフィルも使っています。
でも、こちらは年間、もしくは数年の目標や計画を記述することができるので、かなり目標管理には有効だと思っています。
これには黒で計画を書き込み、赤で実績を書き込んでいます。
どこまでできたのか、振り返ることもできるので、便利です。
まだ、今一つの使い心地なので、今後自分なりに作り替えていくかもしれません。修正後のイメージができていないので、フォーマットのまま使用しています。
目標を管理する、ということで一番大事なのが、目標を書き、それを常に目にするところだと考えています。枝葉に気を取られていても、すぐに本来の目的・目標を思い出すからです。
それから、ふりかえりシートも手帳に入れています。
こちらは、要因の欄が気に入らなかったので、同様の形式で、要因欄を変更した自作のモノを使用しています。
要因が、「能力・努力・運・課題のレベル・環境・その他」というのは、あまり良くないと思うのです。要因が「運が悪かった」ということであれば、次の努力の方向性が見つかりません。
そうではなく、準備やタイミングが悪かっただけだと思うのです。
そのため、私は要因を「技術力・準備・リスク管理・計画性・メソッド・その他」にしています。これも暫定的なので、近いうちに変更する可能性は高いですが。
目標で定めたものに対して行った業務や作業、小さなことまでをこの振り返りシートに書き込んでいます。振り返ることで、気がつくことも多いのです。また、振り返りシートを更に後日読み返すことで、新たな発見もあります。
そして、それがまた目標到達のための手段に反映されていくのです。
4.記録を取る
私は顧客ごとに話した記録を取っています。システム手帳なので、顧客ごとにまとめるのはとても簡単です。前回、お話した内容などを記録して、レフィルに貼り付けておけば、忘れることがありません。
また、小さな目標を達成した日などは、ウィークリーのその日の欄にスタンプを押します。シールを貼る時もあります。
そして、いつも持って回るシステム手帳とは別に、日報用の日誌も書き込んでいます。使用しているのは高橋書店の3年卓上日誌です。2016年の独立した年から書いているので、今年が3年目。最後です。
記録を取ることに、最初はあまり意識をしていなかったのですが、今振り返ってみると、とても重要だということを感じています。
2年前の今日、1年前の今日、何をして、どう思っていたのか、ということがわかります。そうすることで、今の自分と比べて、成長したのか、していないのか、考え方が変わったのか、変わっていないのかなどが、とてもよくわかるのです。
会社に勤めている時は、日報は上司のためと考えていました。
でも、上司のいない今、日報は自分のためにあるのです。2年前の私は、こう考えていたから失敗したのだ、と教えてくれます。毎日9行程度の短いものですが、記録にとっておくと助けられることが多いのです。
手帳でもダイアリータイプのものもありますので、記録を取る機能を持たせることも良いと考えています。
私は最近始めた記録は、農作業日誌です(笑)。
普通の大学ノートですが、作業日、作業内容、気がついたこと、仕入れた情報や知識などを記録しています。フリーフォーマットなので、絵やスマホで撮った写真を印刷したものなどを貼りつけています。
これは、来年の自分のためでもあるから、何でも書き込んでいるのです。
年間使用するだけのジャガイモの種イモの数なんて、そうそう覚えていられません。そんなことを覚えるために脳みそのリソースを使いたくないのです(笑)。
だから、記録を取ります。
〇月〇日にジャガイモをどこに何個植えたのか、と。
そして、どれくらい収穫して、どうなったのか、など。
連作(同じ場所に同じ種類を植えること)がダメな作物もあるので、何をどこに植えたのかもきちんと書き込みます。
来年の私がまだ農作業を続けているのであれば、参考にして欲しい、という気持ちです。
5.短期間だけど忘れてはいけないものをメモする
仕事上のメモは、ウィークリーのメモ欄に書き込みます。短期間なので、ウィークリーがちょうどよいのです。マンスリーだとメモ欄がすぐに足りなくなるでしょうし。
雑多なことやブログのネタなどは、デイリーの裏面をメモ欄にしているので、そちらに書き込みます。後々破棄しても大丈夫なものです。
他に買い物リストは、スマホに記録しています。買い物リストは買ってしまえば不要なので、紙に書くよりスマホに記録して、要らなくなったら捨てればゴミが出ません。
今は、自宅とダンナの実家の分の2軒分の買い物をしているので、たまに、どっちの家で砂糖が足りないのかがわからなくなります。だから、スマホに記録する時、どっちの家用かをついでに書き込んでいます。
最近では、仕事用の買い物もスマホに入れています。
仕事用はAmazonで購入することも多いので、メモをしなければならないものは少ないのですが、それでも実店舗で買う必要があるものも多くあります。買い忘れないようにするためです。
他に、ちょっとした良い言葉に出会った時は、スマホの付箋アプリに書き込みます。個のアプリは、まとめてメールでパソコンに送ることができるので、結構便利です。
なかなかEvernoteまで行きつかないのですが、早く使いこなしたいと思って、すでに10年くらい経っている気がします(笑)。
他にも手帳の役割はたくさんあるとは思いますが、私が手帳に与えている役割はこの5つです。
手帳売り場に行くと、だいたいこの5つの役割のいずれかに重点を置いた手帳が売られているようです。自分に何が適しているのか、自分は手帳に何を求めているのか、を考えながら、手帳選びをするのが一番良いのでしょうね。
私は来年の手帳は、もう少し可愛らしく、と考えています。
ただ、センスがないので、自分で可愛らしくは無理です(苦笑)。
また、余白に可愛い絵が描かれていると、きっとイラっとします。メモすることができないっ!と(苦笑)。
可愛い猫の手帳が欲しい…
なので、きっと来年も愛想もないビジネス寄りの手帳なんだろうなぁ、と思うのです。
それでは、今日はこの辺で。