人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

やりたいことがわからない

こんにちは。
管理職の部下育成トレーナーの安部です。

 

このブログの更新頻度をもう少し上げよう
と画策しているのですが、
なかなか上手く行きません。

 

理由ははっきりしております。

 

ブログを書くことよりも
魅力的な事柄が多いからです(笑)

 

やりたいことが多すぎて・・・

 

若い人と話をしていると、
「やりたいことが見つからなくて・・・」
と言って「やりたいことを探している」人と
良く出くわします。

 

やりたいことって何でしょうねぇ。

 

今日は、そんな「やりたいこと」についての
私見をお話しします。

 

1.やりたいこととは何?

私は単純に「やっていると楽しいこと」
と定義づけています。

 

それ以外に何があるのでしょうか。

 

一番ベストなパターンは、
「やりたいこと」が「できること」であり、
それで「お金を稼げること」ですね。

 

つまり、「やりたいこと」がお仕事です。

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私が一番やりたいことは、
暖かい部屋で猫と遊ぶこと。

 

これだと猫カフェの店員とか、
ペットショップの店員とかだと、
きっとベストなんでしょうけれど。

 

でも、きっと別の動物の世話や
フンの処理があるわけでして。

 

それはお仕事だから仕方がないのですね。

 

それに、そういった店に求人があるか
自分の働ける条件に合致するか
一緒に働く人との相性が良いか
などなど・・・

 

やりたいことをお仕事にするのは
とても困難が伴うことなのです。

 

「やりたいこと」を仕事にすると
嫌なことまでしなければならないので
「やりたいこと」はあくまで趣味で、
という人も結構いらっしゃいます。

 

私は20年前、パソコンを扱うのが
とても楽しく感じていました。

 

そして、気がつくとパソコンを扱うことが
仕事となり、一日のほとんどの時間、
パソコンを扱う日々となりました。

 

最初の数年は、とても楽しかったのですが、
数年経ったころから、だんだん辛くなりました。

 

一つ目は、飽きが来たこと。

 

カレーライスが好きな人が
毎日三食、ずっとカレーライスを
食べ続けるようなものです。

 

さすがに飽きが来ます。

 

二つ目は、飽きが来ている自分が
嫌になること。

 

だって、楽しいはずなのに、
やりたい仕事だったのに、
「やりたい」という気持ちより
「やらなければ」という気持ちの方が
大きくなってきているのです。

 

それで、パソコンが楽しいわけでも
何でもなくなってしまいました。

 

すると、一番楽しかったものが
楽しくなくなると、
二番目に楽しいものが一番楽しくなる
というほど人間は単純ではないのです。

 

それから、しばらくは
一番楽しいこと、「やりたいこと」がない
状況が続くことになります。

 

「やりたいこと」を仕事にするのが
一番良いのでしょうけれど、
「やりたいこと」を仕事にすることの
弊害は必ずあるわけです。

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2.やりたいことはどうやって見つける?

「やりたいこと」は
「やっていて楽しいこと」ということだ
とお話ししました。

 

「やりたいこと」がわからない、
という人のために
「やりたいこと」の見つけ方を
お話しします。

 

見つけ方は、以下の順番です。

  1. 何かをやってみる
  2. やってみた中で楽しいと感じたことをピックアップする
  3. 他の業種や職種で、楽しいと感じることができるものを見つける

 

1.何かをやってみる

自分が楽しいかどうかなんて、
やってみないことにはわかりません。

 

じっと机の上で「やりたいこと」を
考えても見つかるわけがありません。

 

まずは体験してみる事です。

 

そして、いろいろな楽しいことを
体験することが大事です。

 

若い人で「やりたいこと」が見つからない
と焦る方がいらっしゃいますが、
だったら、とりあえず
目の前のことをやるのが一番です。

 

やってみたら、何かしら楽しいことが
見つかるはずです。

 

2.やってみた中で楽しいと感じたことをピックアップする

実は、これが一番難しい作業です。

 

良く○○をやってみたら
楽しかったので、○○に就職しました!
という人を見かけます。

 

例えば。

 

パン屋でバイトをしたら、
楽しかったので、パン屋に就職しました。

 

というパターンです。

 

これが失敗しやすいのです。

 

パン屋でバイトをした時、
どんな作業をしたのでしょうか。

 

パン作り?

パンの販売?

新しいパンの開発?

 

パンの販売が楽しかったとしても、
どうなった時が一番楽しかったのでしょうか。

 

お客様と親しく会話すること?

POPを工夫したパンの売れ行きが伸びたこと?

パン選びに迷っていたお客様に好まれるパンを提案して喜ばれたこと?

 

より具体的に
書き出してみるのです。

 

特に、楽しくて、つい一生懸命になったこと
夢中でやったこと、
気がつくと上手くできるようになっており、
他人から認められたこと、などを
具体的に書き出すのです。

 

楽しいことだと、自然と学んでいる状態となり、
上達していることが多々あります。

 

「やりたいこと」が「できること」になる
瞬間ですね。

 

更に「やりたいこと」を仕事にするには、
次のステップに移ります。

 

3.他の業種や職種で、楽しいと感じることができるものを見つける

先ほどのパン屋でのバイトを例に
お話ししましょう。

 

お客様と親しく会話することが楽しかったのであれば、
パン屋に限らず接客業全般、介護や保育、教員なども
きっと同様の楽しみを味わうことができるでしょう。

 

人と会話することが楽しいし、上手にできる、
という風に「やりたいこと」を見つけるのです。

 

POPを工夫したパンがたくさん売れたのであれば、
広告業やWebデザインなど、商品開発・マーケティング
といった職種でも同様の楽しみを味わうことができます。

 

商品の売り方を工夫することが楽しいし、上手にできるので、
別にパンだけにこだわらなくても良いでしょう。

 

パン作りそのモノが楽しいのであれば、
パン屋さんになるのも良いです。

 

ですが、パン屋さんでも様々な仕事があるので、
それぞれに対して自分がどう感じたのかを
大事に丁寧に見ていくことで、
他の業種や職種でも
「やりたいこと」が見つかるわけです。

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3.そのやりたいことは本当にやりたいこと?

「やりたいこと」を探し続けている人は、
自分が見つけた「やりたいこと」が
一生涯の仕事と繋がるのか、ということが
心配なのだろう、と私は推測しています。

 

今までお会いした人の中で、
最高齢は50歳代になろうとしている方でした。

 

「やりたいことが、まだ見つからないんです」

 

と、おっしゃられました。

 

「今までの仕事の中でも楽しいと
思えることはありました。
でも、それが本当にやりたいことなのか、
と考えるとそうでもなさそうで・・・」

 

何度か、こういう言葉を聞きました。

 

その都度、不思議に思います。

 

一生涯で一つのことしか「やりたいこと」は
ないのでしょうか?

 

人間は時が経てば変わっていきます。
ずっと同じことを楽しいと
感じ続けられるとは限らないのです。

 

子どもの時、嫌いだった食べ物を
いつの間にか食べられるようになり、
そして好物になっていた、
というのはありませんか?

 

一生涯で「やりたいこと」は一つではありません。

 

いくつあっても良いのです。

 

そうでなければ、「死ぬまでにやりたいこと
100リスト」なんて作れないでしょう(笑)

 

「やりたいこと」を見つけたら
「できること」にすること。

 

仕事にするのであれば、
仕事の中に「やりたいこと」のタネを
見つけること。

 

そのタネは小さいかもしれませんが、
タネを大きくするように努力し続けていれば、
必ず大きくなります。

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努力しているけれど大きくならない、
のであれば、努力の方向性が違うのです。
修正して努力していきます。

 

また、20年後に大きくなっていれば良い、
というのと、
2年後には大きくしたい、
では、努力のやり方が違います。

 

「やりたいこと」だと思っていたけれど、
やってみれば楽しくなくて
違うことが「やりたいこと」だった、
なんてこともあります。

 

努力が大幅に進路変更です(汗)

 

でも、その際は悲観的にとらえず、
寄り道したことで経験値が増えた、
と捉えて欲しいと考えています。

 

経験値はあなただけのものです。

 

経験値と「やりたいこと」がミックスされることで、
新しい何かが生まれる可能性があります。
世の中にはない、全く新しいこと。

 

それが仕事になる、という可能性はゼロではないでしょう。

 

むしろ、イノベーションへとつながる可能性が
大きくなるでしょう。

 

ぜひ、「やりたいこと」を見つけて、
それを仕事にし、
楽しい人生を送られることを
お祈りしております。

 

それでは、今日はこの辺で。