Ugrade 人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

社歴より人脈が大事

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

あなたはその会社に何年お勤めですか?

 

通常、学校を出てすぐに新卒採用された後、定年退職まで40年程度。40年間もの間、同じ会社に勤めるというのはものすごいことだと思っています。人生80年なのに、その2分の1が同じ会社内での期間なのです。

 

IT企業の場合転職をする方が多いため、年齢と社歴は平行線ではありません。なので、年上でも社歴が浅い方がいらっしゃいます(社歴より職歴が優先されるのです)。ただ、社歴が浅くても長くても、あまり社内の人に関心を示さない人がいます。逆に去年入ってきたばかりなのに、社内に知り合いがたくさんいる人もいます。

 

あなたは、周りにいる社員以外の人を何人知っていますか?

 

同じ職場(部署)で働く人のことは当然知っていると思います。上司や部下、同僚・・・たくさんいるでしょう。では、違う部署の方は何人ご存知ですか?

 

経理や人事、総務などを担当する部署の方以外では何人ご存知でしょうか?

 

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「ウチの会社は小さな支店が全国に散らばっていて、支店ごとの交流もあまりないから・・・」

 

そういう理由でほとんど知らない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

確かに業務上、他部署と顔を合わせることがない、ということも考えられます。ですが、社内研修や社内イベントで顔をあわすことはあり得ます。出張で他の支店の人と一緒に仕事をする、ということもあるでしょう。他にプライベートの旅行で、ちょっと他支店に顔を出す、ということもないのでしょうか?

 

私は、同じ会社の中での人脈も大事にした方が良いと考えています。

 

別に社内に派閥を作れ、と言っているのではありません。顔見知り、ちょっとしたことを話せる知人、そういった方々を作っておくのは無駄ではないと思っているのです。だって、共通の話題は持っている間柄なのです。共通の話題、すなわち自分の会社という話題。社長のこと、○○部長のことを知らない間柄ではありません。

 

そういった人脈が必ず人生に必要になる、ということではないです。私のように会社を辞め独立する時に社内の人脈が役に立つか、と言われれば、直接的には立たないかもしれません。

 

ただ、社内にいる時、そういった人脈が役に立つということがあります。

 

社内に会社に関するあるウワサが持ち上がったとします。それも悪いウワサの時、つまり会社の運命に関わるようなウワサの時、社員としては何となくソワソワした感触に陥ります。中にとても心配症の社員がいればウワサが社内の雰囲気に悪影響を与えてしまうことだってあります。

 

ウワサはウワサ。というように割り切ってしまえるのであれば良いです。でも、落ち着かずに仕事も手につかない状況になってしまうと、仕事の効率も落ちてしまいます。それを元に戻すには、ウワサの真相をキチンとしたところから確かめるのが一番です。

 

キチンとした確認場所は社長です。社長に確認できるパイプを持っている人がいれば一番強みです。そうでなくても、ある程度の事実を知っていそうな人とのコネクションがあれば、その人に確認することができます。

 

できれば、この社内人脈は社内派閥がある場合、派閥外の人脈を持っておくことがお勧めです。派閥内だけの人脈での確認は、その派閥に都合が良いだけの情報しかない場合が多いためです。

 

つまり、何事も情報戦ということです。情報を持っている方が優位に立つのです。社内でも。そのためにも社内でも人脈を築くことが大事だと考えています。

 

社歴は長いんだけど、人脈は全く持っていない、という人は、まだその会社に在籍するつもりならば、少しだけ人脈ということも考えてみてはいかがでしょうか?

 

社歴より人脈が大事なのです。

 

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では、人脈を作るにはどうすれば良いのか。

 

社内イベントにできれば積極的に参加すること。社内研修などにも参加することです。全社的な集まりや創業記念のパーティなどは一番のチャンスです。

 

そういったことが苦手、そういった機会があまりない、という方であれば、職場内での飲み会の幹事もチャンスです。飲み会の幹事は若い人がやることに決まっていて、自分は当てはまらない、ということであれば、幹事のお手伝いでも良いと思います。

 

同じ部署内だけの人が集まるところしか行かないのではなく、違う部署の人が少しでも来そうなところに顔を出すこと。これが人脈を広げるチャンスなのです。

 

社内での人脈作りは、はっきり言って簡単です。先ほども言ったように共通話題があります。同じ社員同士という気楽さもあります。

 

 

まず安泰な会社であれば、悪いウワサも出ないし、問題はないと思う方もいらっしゃるでしょう。でも、社内で何か困った時があった時、この人脈がある・ないでは大きく違います。私もその人脈で助けられたことが何度あったか・・・

 

是非、社内での人脈作り、やっていただきたいなと思っています。いろいろなところで絶対に役に立ちます。

 

今週は年齢と社歴というテーマでお話をしてきました。来週は、もう少し本業に立ち戻って研修をすることについて、お話をしたいと思います。

それでは、また来週。 

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相手の年齢に関係なく腰が低い人

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

昨日、年下の上司、年上の部下について話をしました。

 

その時の疑問。年上の部下は年下の上司に対してどのような言葉遣いで話すのでしょうか?

 

私は、年下であっても上司・先輩だから、敬語を使っていました。最上級の敬語ではありませんでしたが、ですます調で話すことが多かったです。ちょっとしたことで立ち位置が変わることも多かったため、普通の社員に対しても敬語が基本でした。

 

20歳ほど年齢が下であり、社歴も下、技術も下の人にはさすがに敬語を使いませんでしたが。。。それは、先方が居心地悪そうにするからです。だから、社内でも言葉遣いは比較的丁寧にすることを心がけていました。

 

どんな人でも、相手に対して横柄な態度はやっぱり良くないと思っています。年下であろうと部下であろうと。。。

 

全然話は違いますが、昔、中途採用の面接官をしていた時の話です。

 

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ある中年男性の面接をすることになりました。面接官は私一人です。面接会場に入ると中年男性は自己アピールを始めました。提出された職務経歴書を見ながら、それを聞いていたのですが、どう考えても当時所属していた会社とスキルがマッチングしていませんでした。

 

それでも少しでもマッチングするところはないかと、質問を重ねたのですが、帰ってくる回答は残念なことばかり。つれない私の表情に業を煮やしたのか、相手がこう言ってきました。「あんたにゃわからんやろうけど、この技術はな、○○(すごい技術と力説)」

 

ん? 

 

技術がわからなかったら面接官にはなりませんよ。それに、私はあなたより年上だし、一応面接官なのでタメ口きかれる覚えはありません。。。(怒)

 

と、言いはしませんでしたが、後は聞く気にもならず、それからは話を軽く流して、丁重にお帰りいただきました。当然、不採用です。

 

その当時の会社は彼より若い人が多く、当然、彼の上司になるであろう人も年下です。私が女性だから、もしくは年下に見えたから、上から目線の話をし始めたのか、わかりませんが、とても社内でうまくやっていけるとは思いませんでした。

 

まあ、彼より年下と見られたということは、「若く」見られたということなので、その点だけはちょー嬉しかったですが。。。(笑)

 

こんな方は時々見かけます。相手によって態度が変わる人です。おそらく面接官が強面中年男性のその当時の上司だったら、きっとこういうリアクションはしなかったと思われます。また、見るからに西洋人だったら? 見た目が東南アジア系の顔立ちだったら? それぞれに違うのでしょう。

 

逆に相手がどんな人であれ腰が低い人がいます。若干丁寧すぎて居心地が悪い気がしなくもないですが、心地良い所作の方と接しているのはとても良い気分にさせられます。

 

私は、どんな方にも(例えすごく若い方であっても、初対面なら)できれば丁寧な言葉遣いで話したいと考えています。相手の年齢や性別で差をつけるのは変だと思います。

 

高校生は相手が先生でも敬語は使わないので、こちらも使いませんが(親しみを込めて話します)。

 

なので、ある意味、私がタメ口で話せる人はごく限られた人だけです。

 

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だからと言って、丁寧さで下心のカモフラージュはいけません!

 

こんなことも経験したことがあります。会った方々ことごとくに「あなたの年齢は?」と聞いてくる初老の女性がいました。自分の正確な年齢を覚えていなかった私は答えをごまかすと、かなりの激しい言葉で怒られました。

 

ただ、その女性の他の方への対応を見ていると、年齢を聞いて何をするのかと思えば、相手が自分より年下であれば尊大な態度、年上であれば腰を低くする・・・という感じだったのです。まるでサルのマウンティングみたい・・・と思ってしまいました(口に出したらまた怒られそうなので黙ってましたが(笑))

 

年齢は生きた人生の歩みを表しています。技術力や知識、能力は追い越すことができても年齢だけは絶対に追い越すことはできません。だからこそ、それにこだわる人もいるのでしょうけれど、もっと違う視点を持った方が人生楽しいのでは、と思う私です。

 

例えばとても若い人でも才能豊かな人に出会えば心底感動することもできます。

 

また、歳をとった方であっても、一から学ぼうとする姿にも感動することができます。

 

人は年齢分だけ人生を経験しているけれど、学びや仕事といったことに関しては年齢は関係ないのだと思います。

 

明日は社歴の長さについて、お話します。

それでは、また明日。

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IT企業に老人パワー炸裂?

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

今週は、年齢と社歴をテーマにして話をしています。昨日までは、年功序列について、結構シビアなお話をしてきました。今日は、年齢が若いけど上司、年齢が上だけど部下、についてお話をします。

 

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前の会社に入った時の直属の上司は、一回り年下。社歴は彼女の方が断然上なので、当然と言えば当然なのです。

 

さて、どうしたものか・・・ひとまず若い上司をサポートするにはどうすべきか、を真剣に考えました。職務上のいろいろな気づきは歳をとっている方があります。なので、その気づいたことをどう上司に伝えるのか、が、当時の私の一番の関心事でした。

 

相手のことを尊重しながら、こうした方がもっと良いのでは?と伝えるのは結構テクニックが入ります。その分だけ、提案力が身についたのだと私は密かに思ってます(笑)。

 

もっとも覚悟して入ったから、特に気にならなかったのですが・・・困ったことが一つありました。

 

若い人たちは元気なのです。こちらが疲れていても、夕方からワイワイ騒ぎ始め、私を巻き込もうとします。私の体力がついていけない、と言っても、なかなか理解してもらえませんでした。

 

これは、若い人は年配の体力について理解できないのは当然なので、仕方がないことなのですが、結構困った問題でしたねぇ。年配の体力を経験していないので、想像がつかないのが当たり前なのですが・・・

 

逆に年齢が上の部下も存在しました。IT企業では珍しいと思われるでしょうが、ある事業を立ち上げる時、求人に応募されてきた方々が何故かオーバー55歳ばかり。今の私だったら、ギリギリその中に入るかもしれませんが、当時、40代だった私にはちょっとわからない年代でもありました。

 

でも、私にとって、オーバー55歳のグループ内にいることはかなり落ち着く環境でした。彼らの仕事観は共感できることが多かったのです。

 

彼らの姿を見ていると、今の若い人にはないところがあります。

 

まず、出勤時間が早い(笑)

 

朝早く目が覚める、というのもあるのかもしれませんが、それにしても15分前には全員揃っていました。若い人だけのチームだと始業時間ギリギリ滑り込む社員が多数いる中で、異色のチームでした。

 

続いて、誰にでも挨拶する(笑)

 

当然のことなのですが、社内で誰かに会うと、きちんと頭を下げて挨拶をするのです。「ちーっす」と小さな声を口の中で言うだけの若い人と全然違います。

 

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その当時の社長にそのことを話すと笑い転げて、大絶賛でした。

 

40代を年齢ピラミッドの頂点とするIT系ベンチャー企業の中では本当に異色のチームなのです。ですが、通常の会社ではそれが普通であるはずなのです。社長は、そんな年齢違いの人材が常時いる方が社内に良い雰囲気が生まれると絶賛していたのです。

 

もちろん、できないことも多くありました。特にIT関連の知識。IT企業なので、関連の知識が欲しいところなのですが、基礎的な知識しかなく、入社後はトレーニングに時間をかけるしかありませんでした。でも、彼らはモチベーション高く、頑張ってくれていました(多少、ミスは多かったですが・・・笑)。

 

会社では定年退職があるので、一定の年齢になると退職します。年齢構成に偏りがあると、ある時、一斉に人がいなくなる、ということが起こりえるのです。だから、会社はどの年代もほぼ同じくらいの人数にしておく方が良いという考え方があります。

 

それでも中小企業や起業して十数年のベンチャー企業では、なかなか年齢構成がうまくいかないことが多いです。小規模のため毎年新卒採用が難しいのであれば、当初のメンバー構成のまま時が過ぎ、全員が50代、という事態にもなります。中途採用者はあまり年齢を選べません。

 

ハローワークの求人を出す際も、年齢を制限するにはちゃんとした理由が必要で、とにかく若い人が欲しい・・・じゃダメって言われます。社内の年齢構成の是正のためとかなんとか・・・詳細は以下に。

http://www.sorin-oita.or.jp/nenrei/

 

ということは、年上の部下、年下の上司って、たくさん事例があるんでしょうね。

 

年上とか年下とか関係ない、という人もいますけど、やっぱり年上は年上なりの経験値があるわけで、年下は年下なりの体力があるわけで。両方の良いとこどりができる関係を築くのが一番だと私は思っています。

 

年下の上司は年上の部下に気兼ねすることなくキチンと相対して、コミュニケーションを取って、経験値豊富なことを認めつつ、仕事をしてもらうようにすることが必要です。

 

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そして、年上の部下は・・・

 

「俺の方が年上だ!」という態度を取らないことが一番最初だと考えます。これがトラブルの一番根本にある感情なのです。

 

年上だけど、職歴や社歴は年下の上司の方が上。年上だけど、技術は年下の上司の方が上。そう考えて、冷静に自分の立場と職務を見つめ、必要なトレーニングや学習を続け、成長していくことが肝要だと思っています。50代や60代で今更トレーニングなんて・・・と思わずに・・・先日亡くなられた日野原重明さんを見習って、100歳まで現役でいるためには、日々の努力が肝心です。

 

 

やっぱり年上なのだから、部下の方がうまく上司をフォローすることは可能なはず。だからこそ、年上なのです。 頑張れ! 日本中の年上部下たち。

 

ということで、今日はこの辺で終わりにします。

それでは、また明日。

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年功序列は夢のまた夢

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

経営者にとって従業員の給与はいわゆる固定費です。コストです。売上がなくても支払わなければならないものです。しかも、現金で。

 

給与の支払い日はサラリーマンだったころはとても楽しい日でした。朝から何となくウキウキします。しかし、経営者になってからの給与支払い日は気持ちがブルーになります。今月支払っても来月支払えるんだろうか、給与を支払ったら他の請求に対して支払いができるんだろうか・・・という心配でいっぱいになるのです。

 

サラリーマンとして勤務し始めると、まず、その会社の仕事について習熟する必要があります。当然、最初はうまくいかないことが多いのですが、やがて数年経てば、仕事に対して慣れてきて、かなりのことができるようになります。

 

この期間、どれくらいでしょうか?

 

普通の企業であれば、数年、おそらく3年程度ではないかと思われます。3年もその職場にいれば、たいがいの仕事の流れと技術を覚えて、一通りのことはできるようになります。

 

その後、その会社のトップレベルになるには更に習熟期間が必要です。よほどの技術職であっても最大で10年くらいでしょうか? よく「○○3年、△△10年で一人前」みたいな言葉があります。芸術家でない限り一人前になる時期というのが必ず来ます。通常は、もっと短い期間だと思います。

 

習熟している間、従業員は自分の成長を感じます。もちろん、最初のころから比べるとグーンと大きく成長しているわけではありませんが、それでも年を経るごとにできることが増えていくので、成長を感じるのです。

 

成長を感じれば、それに応じて給与額も増額されると成長を認められた気になります。更に成長しようというモチベーションの原資になります。

 

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ただ、一人前になった後、成長はどうなるのでしょうか?

 

通常は、一人前になってからは後輩指導、部下管理、といった業務に入るので、初級管理職から上級管理職までランクの中に組み込まれます。ランクが上がるにつれ、部下の数も増加します。部下数の増加が目に見える成長であり、給与額が上がっていくのです。

 

でも、今お話した内容は、社員数が数千人いるような会社の場合です。例えば、従業員10名程度の会社だったら、まず習熟する期間が10年もかけていられません。どんなに長くても1年、性急な会社であれば半年程度で一人前になることが求められます。

 

単純に給与額でその理由を説明しましょう。

 

10名のうち1名がまだ稼げない半人前とします。10名全員の年収がそれぞれ500万円とした場合、会社全体の従業員のコストは、社会保険料等の会社負担金などを加えると最低でも7,000万円です。10名の従業員コストを賄うために残り9名の従業員が7,000万円分を稼ぐ必要があるのです。

 

その額、ひとりに付き777万円。売上高から仕入れ代金や土地代等の経費を差し引いた一年間の収益がこの金額になる必要があります。皆さん、いかがですか?

 

この場合、会社には設備が故障した修理代や新規事業のための研究費も出ないことになります。なので、通常はもっと稼ぐ必要があります。

 

10名の従業員全員が毎年給与額をアップしていくのであれば稼がなければならない額はどんどん上がっていきます。その前に会社は倒産してしまうでしょう。

 

こう考えれば、中小企業に年功序列はありえません。

 

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年功序列に代わって成果主義というものがアメリカから輸入されました。でも、この成果主義は失敗だったと新聞記事で目にします。

 

成果主義が失敗した原因の一つに年功序列があると思っています。

 

成果が上がれば給与は上がるが、成果が下がれば給与が下がる、というのが成果主義のはずです。

 

以前、成果主義を取り入れると宣言した会社の社長さんに聞いたことがあります。もし成果が下がったら給与はどうなるのですか?と。その時の答えが「下げません」。どうして?とお聞きすると、モチベーションが下がるから、辞めるかもしれないから・・・といった理由を言われていました。

 

おそらくその社長さんの考えを想像すると、次のようになると考えています。

 

「給与というのは年々上がるものだと従業員は思っている。だから、前の年より給与額が下がるのは従業員に失望感を与えるだけだ・・・失望感を与えたら、会社を辞めたくなるし、他の従業員にも悪い影響を与えるかもしれない・・・」 

 

でも、実際に成果主義のもと、給与が下がったという人の話も聞いたことがあります。その方は、成果を出せなかったのは自分の責任であり、給与が下がり役職が落ちるのは仕方がない、だからこそ、それからもっと頑張ったんだと言われました。結局その方は社長になりました。

 

給与額は、不当に低くもらうのは嫌ですし、高ければ高いほど嬉しいものです。でも、給与額が上がって嬉しいのは一時なのです。3カ月もすればその気持ちを忘れます。モチベーション維持とか退職防止とかは他の手法を使うべきであって、給与額でモチベーション操作をするのは間違っています。ましてや、年々給与額をアップするから辞めないでね、というのは、どう考えてもおかしいのです。

 

 

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ただ、既定の年数、その会社にいたから給与額を上げる、というのではないと思います。どういう成果を出したから、今回は給与額をこれだけ上げる、もしくは成果が出なかったから、今回は給与額をこれだけ下げる、ということを明確に提示し、お互いに納得できるコミュニケーションを図ることが大事だと私は思います。

 

明日は、私が体験した年齢が上の部下、年下の上司について、お話します。

それでは、また明日。

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昔、年功序列はあったのか?

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

それにしても先週の木曜日のセミナー後から金曜日の祝日の一日はのんびりとした休日を過ごしました。良いですねぇ、お休みというのは。。。

 

さて、今週は年齢と社歴についてお話しようと考えています。

 

年齢と社歴という話は想定通り「年功序列」に繋がります。年功序列は、会社に新卒で就職して定年退職するまでの間に、徐々に職責が増し、それに伴い給与も増していく制度です。日本独自の制度と良く言われます。

 

新卒で入社した時は給与が安くても、やがて給与額が上がるということなので、社員は安心して働くことができます。当然、長く働くことへのインセンティブになります。

 

私の父親はある企業のサラリーマンでした。それなりの規模の会社で、その中の一つの工場に勤務していました。工場は24時間365日稼働していたため、三交代のシフトの中に組まれており、夜勤もある勤務体制でした。

 

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父は戦前生まれであり小学校までしか出ていませんでした。それが会社で勤め人をしていることが彼なりの自慢であり、誇りでもありました。そして、よく自宅に会社の人が遊びに来ていました。父は大学卒の若い人たちを夕食に誘うのが大好きでした。

 

その頃、私たち家族は会社の社宅に住んでいました。社宅といっても当時たくさん建てられていた鉄筋コンクリート四階建てのアパートで、全部で9棟ありました。

 

私は9号棟に住んでいました。同級生で仲の良い友だちは皆4号棟より数字の大きな棟に住んでいました。毎日、社宅の中にある公園で暗くなるまで遊んでいたことを覚えています。

 

 小学校3年生ごろでした。同じクラスに同じ社宅に住んでいる子がいたのです。今まで顔をあわせたことがない子でした。おそらく転校生だったのでしょう。その子は私たちが話す方言ではなくNHKのアナウンサーのような綺麗な言葉をしゃべっていました。その子は1号棟に住んでました。

 

そこで初めて、1号棟から3号棟と4号棟以下の社宅で、明らかに何かが違うことに気づきました。1号棟から3号棟は、東京の本社から転勤してきた家族が住んでいるアパートです。そして、4号棟以下を見下ろす位置に建っていました。

 

会社の中でも大卒か高卒で、出世コースに乗った人は東京の本社に勤務し、たまに地方都市にある工場へ転勤して来ていました。そして、地元採用された中卒までの人はずっと工場勤務であり、シフトの中に組み込まれていたのです。

 

自宅に遊びに来ていた大卒の若い人たちが歳をとって、工場長となって帰ってきていることを私は数十年後に知ります。父が定年間近になっても絶対になれえなかった工場長の地位。その頃には年功序列という言葉を知っていましたが、父にはそれが当てはまることはなかったんだ、ということを知りました。

 

もちろん、入社当時から同じ給与額だったはずはありません。毎年それなりの昇給はあったと思われます。ですが、普通の生活レベル以上の額ではなかった、ということは昔の記憶をたどれば良くわかります。

 

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1号棟に住んでいた同級生は、上野動物園にパンダが来た時、見に連れて行ってもらった、と教室で話をしていました。パンダが好きだった私は、上野に連れて行ってもらえませんでした。ハッキリは言われませんでしたが、経済的に難しかったのだと子ども心に感じたものです。

 

私はそれが何だか悔しくて、それから数十年後自分で稼いだお金で東京へ行き、パンダを見てきました。最近はウチにいる猫がパンダカラーなので見に行かなくても良いかなと・・・(笑)

 

良く日本の会社は年功序列だと言われます。でも、それは一部の人だけの話なのです。父のような工場勤務は物価上昇に応じて給料は上がるけれど、それ以上にドンドン上がっていくことはありませんでした。職責が上がればその分給与額が上がるでしょう。ですが、学歴のない父が管理職になることはかなり難しかったと考えています。

 

年功序列になっていたのは一部のサラリーマンであり、小さな店舗や工場勤務の人たちにはほとんど関係はなかったのではないでしょうか。例え給与額が上がっても、暮らしが豊かになるほどのものではなかったということです。

 

また、最近の非正規社員の方は入社当時と給料が変わらないままになっていることが多いです。年齢が上がって、その分仕事に対する習熟度が上がり、成果を出せるようになった、というのであれば給与額は上がるでしょう。でも、定年退職までの40年近く成果を出し続けられる人はそうたくさんいません。普通の人は途中でどうやっても成果が上げられない時期に直面します。

 

また、日本全体の経済が右肩上がりではなくなっているために、作れば売れる、ということはありません。売れなくなる時が来る、という危機感は経営者に常にあります。

 

だけど、雇用者は簡単に解雇できません。給与という現金が毎月出ていくのに売上が上がらない、ということが起こりうるのです。

 

こんな時代に、ただ年齢が上がれば給与が上がる、ということは不可能ですよね。

 

ただ、雇用者の給与を上げたくない経営者もいない、と私は信じています。一緒に働く仲間なのだから、せめて生活に困らない程度+αくらいの給与を出してやりたいと思っている経営者は多くいます。でも、出せないのが現実なのです。

 

そのことについては、また明日お話したいと考えています。

それでは、また明日。 

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正解呪縛からの脱出

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

社会には正解がない、と言われているのに、学習においては受講者は正解を求める心がある、といった話を昨日しました。完璧主義から少し外れていますか? あ、テーマ自体は外れていないと思っています。だって、こうやって考えること自体、私の完璧主義の賜物ですから・・・(笑)

 

アクティブラーニングを体験した際のもやもや感はどうしたら解消されるのでしょうか?

 

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私が今のところ考えている解は次の2点のスキルを持つと良いということです。

  1. 自分の意見を表現する
  2. 他者の意見に対してキチンとコメントする

こうすれば、おそらく正解を求める不安感から解消されるのではないか、と考えています。

 

だが、問題があります。

 

まず、自分の意見を表現するトレーニングを受けていない人が多いこと。私はブログという形で自分の意見を表現しています。でも、多くの人が自分の意見を言わないまま、飲み屋で酔っ払いながら愚痴るだけです。国民全員がブログを書け、というわけではなく、人それぞれの表現の仕方で自分の意見を他者に伝えていくことは必要なのではないでしょうか。

 

自分の意見を言うと考えた時、反抗期の頃の子ども達のことを思い出します。彼らは何か自分の意見を持っていて、それが周囲(主に親)と違っていることのもどかしさから反抗する、というのは頭でわかっていました。でも、結局、親の言い分を通すことが多かった気がします。ごめんよ、子ども達・・・(ここで謝っても届くのか?)

 

自分の意見を言うことは歳を取ればそれなりにできてくるものです。だから、歳を取ったら反抗期がなくなるんですね。。。50代の反抗期も見てみたい気もするけれど・・・面倒くさいけどね。

 

それともう一つ、他者の意見にコメントするトレーニングも受けていません。他者の意見にコメントするには、他者の意見を聞く必要があります。人の話を聞かない○○という本が昔ベストセラーになりましたね。

 

他者の意見にコメントするという作業は結構複雑です。他者の意見を聞いて、その意見と自分の意見との相違を洗い出して、それを相手にわかりやすく説明しなければならないのですから。。。それプラス、相手の心を傷つけないように、という気持ちが入ると大変です。

 

ただ、自分の意見を表現した側から考えると、自分の意見にコメントしてくれると、考え方の抜けている点、考え違いをしている点、考えの深さが足りない点などが良くわかります。それらを受け止めて再度考察すれば、もっと深い学習ができるようになるでしょう。

 

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さて、ここまで書いて、この環境を整えること自体が大変だ、と強く感じています。受講者全員が冒頭に書いた2点のスキルを十分に持っており、アクティブラーニングに対する見解も理解した環境を作らないと、学習効果は得にくい、ということです。

 

そうでなければ、受講者の中に、

  • 気分を害して憤慨する人
  • 自分の意見を否定されたと感じて落ち込む人
  • 承認を求めて他者に追随する人

等がたくさん噴出してくる可能性が高いのです。これでは効果は期待できません。

 

もともとアクティブラーニングは日本で開発されたものではありません。おそらくアメリカではないかと思っています。日本とアメリカではコミュニケーション観が違います。そのまま受け入れたとしても効果を得にくいのではないかと私は考えているところです。

 

でも、この学習方法の考え方は比較的コストが少なくてすみます(基本的に「講師」は不要です。ファシリテータは必要ですが)。集合して「わいがや」する時間そのものは短時間ですみます。そして効果は大です。

 

日本独自のやり方がここから生まれれば、とっても良いモノになる思えてなりません。

 

そのやり方の解は、まだありません。ぜひ、皆さんの中にお持ちであれば、コメント欄で教えて欲しいと思っています。

 

来週は、年齢と社歴について、お話したいと考えています。

それでは、また来週。

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つい正解を求めてしまう心

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

今週は、完璧主義から「正解」を求めることについてお話をしています。今日は、「正解」を求める心についてお話をしたいと思っています。

 

突然ですが、皆さん、「アクティブラーニング(Active Learning)」という言葉をご存知でしょうか。学び方の手法の一つです。学修者が能動的に学習に取り組む学習法の総称(Wikipediaより)です。

 

今では大学等で頻繁に使われるようになった学び方手法で、学生の能動的な学習の態度が必要です。元来、大学の単位は講義時間数以上の時間で自ら学習することが求められているのですが、これがなかなか実態として実現していません。

 

アクティブラーニングは深い学習効果が得られます。自らが実社会における課題を見つけ、それを解決する方法を模索し、解決策を提示し、実行していく、それがアクティブラーニングです。私もこれを聞いた時、これからの学習方法はこれだ!と心底思ったものです。

 

私はアクティブラーニングの専門家ではないのですが、それを研究している先生方の授業や話を聞く機会があり、ここに記述しているのは、その受け売りです。若干ニュアンスが違っているものもあるかもしれません。それは私の記憶違いです・・・すみません。

 

その理想とするところは大変立派です。全く否定するつもりはありません。学校の授業がすべてこんな感じになっていければ、学ぶことが楽しくなるに違いありません。でも、ある時アクティブラーニングを実際に体験してみて、非常な違和感を感じたのです。

 

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ある社会的な課題のテーマをある大学の先生が提示し、それについて授業を受ける者同士が議論をする、ということでした。

 

授業を受けた人は社会人ばかりで、それなりに年齢を重ねている分、テーマについてそれぞれ意見をお持ちでした。その意見を交換しながら、自分の意見を深めていく、というのがこのアクティブラーニング体験の狙いだったのです。

 

ですが、受講後私の心の中に、もやもやとしたスッキリしない何かが残りました。普通の講義を受けている時には感じたことがない何か輪郭がはっきりしないものです。

 

これが何だろう、とずっと考えて、ある答えにたどり着きました。それは、「このテーマに関する先生の考えは何?」というものでした。つまり、私が得た結論は正解なのか、ということです。

 

学者である大学の先生の意見と自分の意見を比較して、自分の意見の過不足を考察したいと感じたのです。

 

自分の考えを深めていくことは重要です。でも、この提示された社会的課題についてのより良い解決方法について、自分の意見が本当にマッチングしているのか、という点について不安感が残ったのです。

 

私自身、こう感じたことが、昨日お話した「正解」を求める人たちの理解の助けになりました。ああ、私も正解を求めている。これは、学ぶ側が正解を求める考え方自体を何とかしないとせっかくの崇高な考えのアクティブラーニングが立ち消えになってしまう。。。もしくはアクティブラーニングに欠陥があるのか。。。

 

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世の中には「正解」はないと良く言われます。だったら、受験生の解答はすべて正解のはずです。ここに大きな矛盾を私は感じています。学問の種類(国語とか数学とか)で分けられるものでもなく、学問への追求の深さ(小学校レベルと大学レベル)で分けられるものでもなさそうです。

 

ただ、社会の中にも、「この場合はこうした方が良いよね」という知恵があります。知恵はまず知識として学ばなければ、自分の心の中から自然発生的に生まれてくるものではありません。知恵は、すべてに当てはまる法則ではないですが、今、ここで困っている人を何とかするには役に立つものです。

 

例えば、倒れている人がいた時、どうするのか、を考えてみてください。声かけをする、救急車を呼ぶ、AEDを使う、といった行為が考えられますが、知恵や知識がなければ何もできません。

 

正解のない世界だと思っているけど、正解を求めてる??? 私自身の中にも矛盾があります。 というところで、私なりの学び方も含めて明日はお話したいと思っています。

それでは、また明日。

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