人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

社会人の学び方~情報整理~

今日は学ぶことの中で情報整理について
お話しします。

 

仕事や趣味の関係で、学びたいことが
私には次々と湧きおこってきます。

 

大学の通信教育のテキストを取り寄せたり、
インターネットで論文を探して読んだりする
ちょっと力を入れて学ぶこともあります。

 

それとは別に、
ネットでちょっと検索して情報を探したり、
ネットの情報を自分なりにまとめたりする
興味の赴くままに学ぶこともあります。

 

ネットはとても便利な情報収集ツールです。

 

知りたいと思った時に検索をかければ
すぐに情報を得られることができます。

 

ただ、残念なことに、ネットの記事を読んだだけでは
なかなか自分の頭の中に入ってきません。

 

世の中には(特に若い人を中心に)
文章を読んだだけでスッキリと頭に残っている人がいます。

 

残念ながら、私は若い頃から暗記が苦手で、
教科書や参考書を読んでも一発で記憶できませんでした。

 

インターネットでも同じです。

 

検索をかけて知りたい情報を得ても、
それを利用して何かをする、という時には
すっかり忘れ去っており、
再度検索をかける、ということになります。

 

それが毎回毎回になるとだんだん面倒になり、
何か対策を講じなければ、という気になります。

 

本日は、その対策についてお話しします。

 

1.情報を得る

最近、スーパーで見かけた「米粉」について
知りたいと思いました。

 

粉と言っても普通は小麦粉(特に薄力粉)くらいしか
今まで興味がなかったのですが、
米粉にも興味が湧いてきたのです。

 

実は、近所のスーパーが改装をきっかけに
ちょっとした粉コーナーができたのです。

 

そこで棚に並ぶ粉類の種類の多いこと。
特に米粉

 

もち粉、上新粉白玉粉、団子粉・・・
他にも米粉や道明寺粉などがあります。

 

一体、何が何にどう使われるんだろう・・・

 

これらを総称して小麦粉と対する言葉で「米粉」と
いうらしい、ということはわかるのですが、
細かな違いが判りません。

 

他にも米粉以外の粉として、
片栗粉やコーンスターチなどもあり、
混乱するばかりです。

 

和菓子作りが得意な方ならわかるのでしょうが、
小麦粉の薄力粉と強力粉の違いすら最近知った私としては、
もうカオスの世界です。

 

こんな時、頼りになるのがネットです。

 

ただ、ネットの情報は書いているご本人に関係があることが
中心に書かれています。

 

ですから、米粉に関する情報を集めるにしても
いくつかのサイトを見る必要が出てきます。

 

そうすると、情報量が多くなりすぎて
頭の中ががさらに混乱するという事態になります。

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混乱して不貞腐れる

2.情報をまとめる(元素記号表)

そこで、情報をまとめる作業を行います。

 

表にまとめるのです。

 

まず行うのは、「何が」あるのかを知るための
表を作成します。

 

私にとっては良く行くスーパーの粉の棚が
それにあたります。

 

あらゆる種類の粉類が並べてあるので、
眺めてみるだけでも「何が」あるのかがわかります。

 

覚えられない場合は、名前を書き出しておくのです。

 

昔、理科の教科書に載っていた元素記号表みたいにです。

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米粉の場合は、何百種類もあるわけではないので、
一覧表がなくても十分ですが、
もし種類がたくさんあって混乱する場合は、
元素記号表のような表を作成しておくと便利です。

 

そして、それは、これから学んでいく内容の
「目次」になります。

 

何をどこまで学ぶのか、ゴールが見えやすいのです。

 

元素記号表の、例えば元素番号20番までは知りたいなぁ、
と思えば、そこまでの情報を仕入れれば良いわけです。

3.情報をまとめる(住所録)

何の情報を収集するのかが大まかにわかれば、
今度はそれぞれの細かな情報を集めていきます。

 

一番左に各粉の名前を書き、
原材料や特徴、製法、使用する和菓子の種類などを
記入していくような一覧表にします。

 

そうすれば、整理された情報となり、
学びやすくなります。

 

私は、これを住所録形式と名づけています。

 

一覧表は、一番右の列には粉名などの名前を記入し、
一番上の行には情報の種類を記入していきます。

 

住所録では、一番右の列にそれぞれの氏名、
一番上の行には、[氏名]、[住所]、[電話番号]
といった項目名を記入するようになっています。

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ですが、ここで問題が発生します。

 

米粉の話に戻せば、
白玉粉がない時に代用できる米粉は何なのか、
(つまり似たもの同士の関係性)
代用する際に気をつけるべき点は何か、
(似たもの同士の相違点)
といったことです。

 

それそれ各粉の情報はまとめられましたが、
各粉の関係性は全くわかりません。

4.情報をまとめる(関係図)

こういった情報は関係図のようなものが必要です。

 

良くドラマや映画などのサイトに掲載されている
キャラクター関係図のようなものです。

 

関係図で必要なものは「凡例」です。

 

関係図ではそれぞれの粉との関係性を矢印などで表現します。

 

その矢印がどんな意味合いを持つのかを表すのが
凡例です。

 

キャラクター関係図では、「夫婦関係」とか「片思い」、
「敵対・ライバル」といった矢印の意味が図の隅に
書かれてあるはずです。

 

その矢印の意味を見ながら、関係性を把握していきます。

 

凡例がないと、関係性の意味が全くわからなくなります。

 

ただ、一人で作って一人で見る関係図であれば、
最初からルールを決めておくと
凡例は不要です。

 

関係性は大きく分けて4種類です。
好ましい関係か敵対関係かということ、
一方的か両方向的か、ということの組み合わせです。

 

なので、最低でも4つのパターンのルールを決めれば
大方の関係性は表現できると思います。

 

5.情報をまとめる(状態遷移図)

また、時間が経つことで状態が変わることもあります。
他にある条件下のみ状態が変わることもあります。

 

そのような情報もまとめることがあるでしょう。

 

通常、もち米を加熱してつくと「おもち」になります。
おもちはついた直後は柔らかいですが、
時間が経つとカチンカチンに固まります。

 

ですが、粉にして団子を作ると、
すぐには固くなりません。

 

時間とともに固くなることを防ぐには
いくつかの方法があります。

 

固くなることを防ぐ条件をまとめるのです。

 

実は、この時間による状態変移をまとめるのが
一覧表や関係図は苦手です。

 

条件によっては関係が変わる場合は、
条件ごとに関係図を作成するという手間がかかります。

 

なので、一番良いのは動画やアニメーションです。

 

だけど、通常状態の変移をまとめるだけに
動画やアニメーションを作るのは手間です。

 

そこで「状態遷移図」の登場です。

 

状態遷移図で検索されると、ステートマシン図とか
UMLとか言った言葉が出てくると思います。

 

これらはITシステムの設計時に使われる図です。

 

これらを完璧に使いこなすには大変です。
ですから、もっと簡単な図で表すと良いと思います。

 

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一例として上の図は、簡単に作成したものです。
自分の学習だけに使うのであれば、
ステートマシン図などの決まり事は無視して
自分なりのルールで作成すれば良いです。

 

中には状態が戻るものもありますので、
より複雑になるものもあるかと思いますが、
最低でも「自分がわかる」レベルのもので
良いと思っています。

6.情報をまとめる(コメント)

さらに、洋菓子の材料の代用や
洋菓子をフォローするような米粉の情報などは
補足情報として囲み記事的な扱いで表現した方が良いでしょう。

 

私は良く漫画のセリフのような吹き出しを書き込み
そこにコメントを記入します。

 

「ちなみに」「補足すれば」といった言葉から始まる文章は、
こういったところにまとめると
後から見直した時にわかりやすいでしょう。

 

囲み記事的にするのも良いと思っています。

 

7.まとめ

何かを知りたいな、と思った時、
ネットは本当に良い教科書です。

 

ですが、情報量が多すぎて、理解が追い付かない
ということにもなります。

 

なので、それらの情報をまとめること(情報整理)について
本日はお話をしてきました。

 

これは自分なりに作っていくしかありません。
自分なりに「まとめ」を作っていく段階で、
理解が深まってくるのです。

 

ご紹介したまとめ方は5通り。

  1. 元素記号表のような名前一覧
  2. 住所録のような名前と意味一覧
  3. 関係性を表す関係図
  4. 状態変移を表す状態遷移図
  5. 補足事項をまとめるコメント

面倒だな、と思われる方もいらっしゃるでしょう。

 

社会人の学びなので、全部この通りにしなければ、
ということは全くありません。

 

自分の学びたい度合いや知識の理解度の深さなど、
その状況に応じて自分なりのまとめを
作っていけば良いと考えています。

 

ただ、情報をまとめることについて
学校では重点的に学ばないようなので、
私なりのやり方を含めて
こちらでお話しさせていただきました。

 

今回の一件で、大福もちを作りました。
もち米ともち粉、白玉粉の関係など、
驚きながら作っております。

 

それでは、今日はこの辺で。