人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

仕事をしないこともありかも

ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。

 

仕事は段取りが大事、という話を聞いたことがありませんか?

 

確かにそう思う時もありますが、仕事が忙しくなってくると段取りどころじゃなくなって、ひたすら目の前の仕事を片付けることに追われてしまう、そういう毎日を過ごされている方はとても多いんじゃないかと思うのです。かくいう私も会社員時代はそうでした。

 

段取りを意識するようになったのは、会社を辞める数年くらい前からです。

 

段取りで重要なのが、その仕事はいつ、どこまで誰がするべきかという判断です。

 

ある仕事を依頼されました。いつするか、の判断が、「(少なくとも)今ではない」となったなら、その仕事はひとまず放っておかれることになります。

 

その時の判断は、「今している仕事と比較して」今ではないということになるのです。続いて次にする仕事に取り掛かる前にもまた比較して判断します。そうしているうちにだんだんに先延ばしになっていて、気がつくと一週間が過ぎてしまっている事態になります。つまり、優先順位が低い仕事だったことになります。

 

「その仕事、本当にする必要がありますか?」

 

この質問を投げかけたこと、ありますか? 「Yes」ならば明日のブログをお読みください。「No」ならば続きをお読みください。

 

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タスクリストやToDoリストを作成している方はいつも目にしてしまっていると思います。作成していない方は、どこかモヤモヤとした感じがし続けているのではないでしょうか。

 

上記の例で取り上げた、この「依頼されたある仕事」。このままいつするのでしょうか。

 

ここで少し考え方を変えてみるのもありかと思います。

 

というのは優先順位が高い順番に考えるのではなく、優先順位が最も低いものをまず洗い出す、ということです。

 

優先順位が最も低いものがタスクリストの中に入っていると、それはずっとタスクリストの中に残り続けます。忙しい場合はそのタスクをすることは絶対にないのですから、当然です。

 

そういったタスクを洗い出します。そして、そのタスクは「しない」リストの中に入れていくわけです。

 

会社員時代に片っ端から片付けていく中で、やっぱりいつまでも残っているタスクが存在しました。そのタスクをどうするのかということです。いつまでもタスクリストの中に入っていると精神的に疲れてしまいます。

 

なので、私は1カ月くらい残ったままになっているタスクは「しない」ことにするのです。

 

例えば、「○○について調べておいて」と同僚に頼まれたもの。調べなきゃと思いつつも忙しいのでつい後回しにしてしまったタスクです。でも、そう言った同僚も言ったこと自体を忘れてしまっている様子であれば、そのまま削除してしまう、ということです。

 

もし、しばらくして「あの件、どうなった?」と言われたら、「忘れてた!」で済む話にしてしまうのです。それで大丈夫であれば、特にタスクリストから削除してしまうのが一番です。もっとも同僚も忘れてしまっているので私の場合、問題になったことが一度もありません。

 

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やべッ、忘れてた!

 

この優先順位が低いタスクをタスクリストの中から削除するのが精神安定には役立ちます。1カ月もタスクリストの中に存在するタスクなんてもう絶対にしないタスクと言っても可能だと思います。思い切って削除してしまいましょう。また、する必要性が出てきたらすれば良いのです。

 

ただ、タスクリストの中にずっと存在し続けているタスクで、どうしても削除できないタスクもあります。

 

よくある例を取り上げます。

 

まずは「英会話を学習する」といったタスク。英会話スクールに通い始めて、毎日何らかの形で英語に触れる方が良いと聞かされたので、最初の頃はやっていたけれど、最近できていない・・・忘れないようにタスクリストに書いてはいるけれど、する時間が取れないということ。

 

このような習慣化したいものはタスクリストの中には書かずにスケジュール化する必要があります。どういう意味?と思われる方は、来週の話題ですので、来週お読みください。

 

続いて、私の場合。昨年の今頃から3月くらいまでずっとあったタスクが「事業計画を立てる」というタスク。これも悪い例です(笑)。

 

「事業計画を立てる」というタスク自体が大きすぎるので、一歩が出ないんですね。この話は先週お話ししたと思います。更に分解する必要があるということです。

細かく分解する - 人材育成の道すがら

 

最後の例として、「○○さんに電話連絡する」というタスク。○○さんに電話をしなければならないのだが、電話をすると長くなってしまう(つまり話し好きだから長電話になる)ので、したくないなぁ・・・とかいう感情的なものがネックになっているタスク。

 

これは、代替の方法(例えばメールやファックス)を使う、他の人にしてもらう(事務担当者に連絡しておいてと依頼する)、電話を切る理由(急に顧客が来たなど)を考えておく、といった方法を取れば、消化できるタスクです。

 

例は単純なものでしたが、もっと深い感情があってタスクを完了できない場合は、自分以外の人が担当する、というのもありだと思うのです。上司に相談して、そのタスクだけは担当を変更してもらうなども一つの方法だと思います。

 

また、〇曜日の〇時からは「したくないタスク完了アワー」としてひたすら感情的にしたくないタスクを消化試合のように実行していく時間を設けるというのも良いかと思います。この時間帯は集中できないお昼休み直後など眠気が襲ってくる時間帯に設定するとより効果的です。

 

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やりたくないなぁ・・・やらないといけませんかぁ・・・

 

何となく苦手だなぁ、と思うタスクも、やっているうちに何となく楽しくなってくるものです。これを作業興奮というそうです。以下の本に書いてありました。それで無理やりやる気にさせて終わらせてしまう、という強硬手段です。

 

優先順位が低いタスクは、もしかするとする必要がないのかもしれない、ということを念頭において、 タスクリストをスッキリさせてください。スッキリとしたタスクリストほど気持ちが良いものはないですから(笑)。

 

明日は、もう少し優先順位が高いタスクをどう処理するか、ということについて、お話しします。

それでは、また明日。

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