新しい年の計画はいかがですか?
ビジネストレーナーの安部です。大分のユーグレードで、研修プロデュースや人材育成に関するコンサルティングをしています。
仕事始めの方も多いと思います。仕事始めは順調でしょうか。今年の初めに立てた計画通りに進んでいきそうですか?
昨年、私は1月20日くらいまで冬休み気分でいたため、ヤバいという思いで、創業支援の研修に参加しました。実は昨年はそこから始まりました。それまで、本当にダラダラと過ごしていたことが昨年の日報から見て取れます(笑)。
今年は、このブログがあるため、全くの休みというわけにはいきませんでした。また、今年の計画を立てるという仕事もあったため、仕事をしていない日は年末2日、年始3日のみでした。いやー、普通のサラリーマン程度には働いているようです(苦笑)。
計画を立てずに生きてきた
実は今まで、ここまで熱心に計画を立てるという行為を行ったことはありませんでした。というのも、私は計画を立てても実行できないということが多かったため、「計画(Plan)」を立てても無駄だと思っていたからです。
学生の頃、夏休みの宿題は、いつも休みが終わる数日前からやみくもにやり始めるパターンでした。夏休み前に計画は立てるものの、その直後から計画倒れだったのです。ただ、それでも大きな問題はなく、今まで生きてきました(笑)。
会社員時代、さすがに無計画ということはありませんでしたが、必要最低限の計画がほとんどでした。何しろ人材育成という業務内容の場合、受講者都合でさまざまなことが発生します。人相手の商売ですから何が起こるかわからない、という業務上の性格があったのです。
そういったところから、本当に必要最低限の計画だけでした。
そのため、毎日のように発生する問題を解決することだけで日々の業務が終わるため、計画通り(つまり時間通り)に完了する、ということはほとんどなかったのです。
この苦闘の結果、導き出された業務改善のことについては、昨年、時間をかけてこのブログでもご紹介したかと思います。
ただ、こんな私ですから「計画」を立てても無駄、という意識がずっとありました。
行き当たりばったりの人生。これも人生よ。。。なんてことをうそぶいていたのです(笑)。
計画を立てる意義
ところが昨年、計画を立てることの重要性を感じることがたくさんあったのです。
まず、正月休みボケを治そうと思って出席した創業支援の研修。事業計画を立てるということが最終目標でした。
事業計画を立てても、実際思うようには行かないだろうという意識があったので、結構いい加減に立てました(正直に告白します(苦笑))。
もちろん、計画通りに何一つ進みませんでした。
その原因が何か、それによってどんな不都合が起きるのか、はっきり見えたのが、昨年の夏でした。
原因は、計画が何の根拠もなく、実行不可能な計画であり、目標を達成するための行動計画が全くできていなかったことです。
その行動計画ができていないから、次の行動が何をすれば良いのかがわからないことが最初の不都合でした。目標がある、でも、その目標に向けて、今何をするのか、という行動がわからないのです。
そして、何よりも「完了」という感覚が持てないことが私にとって最大の不都合でした。
何をもって完了とするのかがわからない、ということは、一番やってはいけない仕事のやり方です。
提案書や企画書などゴールが見えにくい業務を担当している人は、提出先である上司と連携をとって、どこまですればゴールなのか、ということを明確にして業務を行うこと。
このことは昨年かなりに字数を使ってお話ししてきたことです。
現在、私自身には上司がいません。経営者として業務を行うこと、つまり「経営」はゴールがありません。未来に向けて作業を行うことが多いので、不確定要素も多く、目標を立てても必ずしも目標達成できない可能性があります。
ですが、不確定要素が多いから目標を立てないとか、ましてやその目標を達成するための計画を立てない、ということでは、自分がどこまで進んだのかが本当に見えないのです。自分が進んでいるのか後退しているのかもわからないのです。
かなり抽象的な話なので、例え話をしましょう。
計画で大事なことが抜けていた
ドライブに行くとします。目的地ははっきりと決めていません。でも、広々としたところでノンビリしたいという思いだけはあります。
広々としたところをどことするのか、によっては行くところが大きく異なります。
- 広々とした海
- 広々とした高原
ここで、海へ行くとします。海に向かっているはずなのに、現在地の標高がどんどん上がっていっていたとしたらどうでしょうか?
通常であれば、途中でおかしい、と気がつくことになります。下に下がらなければならないのに、上に上がっているよね、と。
ただ、山を越えて反対側の海に行くのであれば、それは正解です。つまり、静岡県沼津市から富山県富山市へ行く時、富士山の横を抜けて長野県を経由して行くことになります。それであれば、最初は標高が上がっていっても全然問題はありません。
でも、3時間後には自宅に戻る必要がある、という時間制約がある場合は、そのコースは無理です。地元の一番近い海を選択する必要があります。もっとも海のない県にいるのであれば、海ではなく高原を選択する必要があります。もしくは大きな湖という選択もあります。
まとめると、向かっている道が正解なのか不正解なのか、判断する必要があります。「広々としたところへ行く」という目標に向かって正確に行動しているのか、という判断です。もちろん理由があって回り道をしているのであれば、正解です。
判断するには基準が必要です。それは「制約条件」です。自宅に戻る時間といった時間的な制約、海がない場所に住んでいるという地理的な制約、他にも運転技術が未熟だから長距離は無理、といった人材の制約もあります。
それらの条件をクリアしながら目的を果たすためにも、事前に大ざっぱであってもコースを事前に決める必要があります。
そして、スタートした時、目の前の道を右に曲がるか左に曲がるかを判断していくことが必要です。小さな一般道の範囲であれば、普通、どちらに曲がろうとも大した問題はなく、多少間違えてもたどり着くことができます。でも、高速道路の入り口で間違えると大きな問題です。
つまり、間違えてはいけないポイントがあるのです。その時、判断ミスをしないように、あらかじめ判断基準を決めておいた方が良いわけです。
そして、途中、交通事故で大渋滞になっていた場合、引き返すのか、そのまま目的地まで進むのかも判断する必要があります。時間制約がある場合は、○○時には××に到着しておく必要がある、と考えることで、判断がしやすくなるのです。
今までの私の計画では、判断をするための基準が抜けていたのです。
計画は、ゴールを決め、そのゴールに向かっての大まかなルートを決めます。そして、正しくルートを進んでいるのかをチェックするために、途中のチェックポイントを設けるのです。
そして、何よりも計画を立てる際に必要なのは、「じゃあ、今から何をするのか」という行動計画です。
ルートを大まかに決めた、チェックポイントも設けた、で、終わり。
これだと実は行動に移せないことに、気がついたのです。
計画を立てるには、最初の一歩、いつ、どこから、誰が、どのように、いくらかけて、何をするのか、ということを決める必要があるのです。
本当の「計画を立てる」ということは
計画を立てるということは、どういうことなのか。
計画で決めなければならないことがあります。
- ゴール
- ゴールになぜ向かうのか(目的)ーWhy
- ゴールに向かうための大まかなルート
- そのルートのチェックポイント
ここまでは全体的な計画です。続いて、詳細計画となります。この詳細計画とは、ゴールを実現するために行うアクション計画のことです。いくつかのアクションを起こすのであれば、それぞれのアクション計画が必要になります。
- 詳細計画(複数あり)
- それぞれの詳細計画の一本化
誰がするのかーWho
いつ初めていつ終わらせるのかーWhen
どこでーWhere
いくらでーHow much
どのようにーHow
何をするーWhat
夏休みの宿題は、基本的に一人でします。なので、同時に複数の科目の宿題に取りかかることができないのです。各科目がそれぞれ24時間ずつかかることがわかっていれば、絶対にその宿題は1日では完了できません。
また、工作など父親が手伝いたい意志がある、となれば、父親の休みの日に実行するように計画する必要があります。複数の人間がかかわるのであれば、それらの人間それぞれの都合に応じて計画する必要があります。
詳細計画の一本化では、これら複数作業を同時にできない、複数人の作業は担当者のスケジュールに合わせる必要がある、といったことを行うのです。
本当に行動に移せるためには、ここまで計画する必要があるのです。
今更ですが、これらのことに気づいたのです。
次回は、計画を立て実行後に行う「振り返り」についてお話しします。
それでは、今日はこの辺で。
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