人材育成の道すがら

人材育成の道すがら、考えたこと・気づいたことを書き綴ります

仕事で使う語彙を増やす

語彙を増やすには読書が一番と思い込んでいませんか?

 

実は読書をしただけでは語彙は増えないのです。

 

そもそも語彙を増やしたい理由は何でしょう。

 

仕事でお客様向けメールなどの文章を書く際に
より伝わる文章を書きたい、ということでしょうか?

 

それとも上司から「小学生の作文だ」と叱られるから
でしょうか?

 

どちらにしても、私も良く聞かれる質問ですし、
私自身も語彙力をもっと強化したいと考えているところなので、
今日はその辺について、話します。

 

語彙を増やすためには、次の3つのステップが重要です。

それでは、それぞれを詳しく見てみましょう。

 

1.読書などを通じて「知っている言葉の数」を増やす

まず最初に知っている言葉の数を増やすことについて。
そのために読書をしたとしても実際に増えていますか?

 

増えないなぁ、と思っている方もおられるのではないですか?

 

そういう方は、自分の読書の傾向を分析してみてください。

 

同じ傾向の本、同じ作者の本を選んでいませんか?

 

たまには全く異なる分野の本に挑戦してみてください。

ミステリー小説ばかり読んでいる方は、
時代ミステリーを読んでみるなどでも構わないと思います。

 

好きな作家が収録されている複数の作家のアンソロジーなども
良いと思います。

 

とっかかりは、自分の好きなテーマだけど、
少しずれた内容を読んでみること。

 

これを繰り返して、読む傾向の本をずらしていくと、
だんだんと知っている言葉の数が増えていきます。

 

可能なら興味のある分野での学者の論文もよいでしょう。

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今まで通りであれば、知っている言葉の数は増えませんが、
ちょっと意識するだけでも言葉の数は増えていきます。

 

2.知ったばかりの言葉を異なる場面で使ってみる

次に大事なのは、知ったばかりの言葉を
異なる場面で使ってみる、ということです。

 

いくら本を読んで新しい言葉を知ったとしても
本を読み終わるころには、その言葉を忘れてしまいます。

 

本を読んでいる最中に、「あ、この言葉、いいな」
と思ったら、その言葉の意味を調べたり、
例文を読んだりしてみてください。

 

そして、その言葉を自分だったら、どんな場面で使うかなぁ、
と考えてみるのです。

 

できる限り具体的な場面を想定して
自分が使っているイメージを浮かべることができたら、
その言葉を忘れにくくなります。

 

家族でも友人でも構わないのですが、
おしゃべりをしている最中に、その言葉を意識して
使ってみてください。

 

ここで、もし今新たに増やそうと思っている言葉が
しっくりこなかった場合、
その言葉は語彙の中には入ってきません。

 

無理やり覚えてても結局は使わないまま忘れ去られるだけです。

 

受験生ではないので、生真面目にその言葉を覚えるのに
時間をかけるのではなく、
自分が使う言葉をこの段階で選別するのです。

 

いつか使うかも・・・
という懸念は不要です。

 

それが明らかに「いつ」「どこで」使うかが
わかっている場合は覚える必要がありますが、
漠然としているのであれば、忘れることです。

 

社会人の学習は、目的に合ったものを選択しながら学ぶ
という手法が良いのです。

 

3.伝えた相手の反応を見て微調整をする

もし、その言葉の使い方を間違っていたら、
相手が「え?」という顔をするでしょう。

 

相手の反応を見ながら、適切な使い道を確認していくのです。

 

だから、最初は家族や友人などが良いのです。
多少、間違ってもフォローしやすいからです。

 

そして、本番の会社の中やお客様の前で使ってみる、
というステップを踏んでみてください。

 

辞書の意味を読んだだけでは実際の文脈の中での使い方と
微妙に異なるのが言葉です。

 

辞書は意味を端的に表現していますが、
実際の文脈全部を網羅することはできません。

 

だから、実際に使ってみながら
その言葉の使いやすさを確認していくのです。

 

何度か使っているうちに、その言葉が自分のものになっている
感触を感じるでしょう。

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読書だけでは語彙は増えない、という話を以前からしてきました。

読書で語彙は増えない理由 - 人材育成の道すがら

会話の語彙を増やすために - 人材育成の道すがら

 

語彙を増やすためには、言葉そのものを知ることも大事ですが、
それを使ってみることが、とても重要なのです。

 

それは、外国語習得の方法を全く同じなのです。

 

私も含めて、今後とも豊かな表現力を身につけて
わかりやすい日本語を使っていきましょう。

 

それでは、今日はこの辺で。